熊本の絶景ロード前編

熊本に移住してはや９ヶ月が経ちました。普段から、熊本・阿蘇を中心とした絶景ロードをたくさん走ることができている、私はライダーとしてはかなりの幸せ者です（笑）今回は、熊本市内中心部（熊本県庁付近）から出発して、４つの有名な絶景ロードをぐるっと回ってくるお気に入りルートを紹介したいと思います。

⑴ ケニーロード（グリーンロード南阿蘇）

70〜80年代大活躍したアメリカ人レーサー、ケニー・ロバーツが毎年ここを訪れ、ツーリングを楽しんでいたことから、グリーンロード南阿蘇の一部がケニーロードと名付けられました。熊本市中心部から益城町を経由し、道中気持ちの良いワインディングを走ること約40分、阿蘇郡西原村のグリーンロード南阿蘇展望台に到着します。初めて訪れたライダーさんは、まずここに停まってバイクと看板の写真を撮られますね。

西原村の展望台からスタートして、しばらく上り道が続き標高が徐々に高くなっていきます。ヘアピンンカーブが数カ所ありますが、気持ちの良い高速ワインディングロードです。丘の上まで登り切ると、今度は下りの中高速コーナーが中心のご機嫌ロードが続きます。（下りのタイトコーナーは散らないように、速度域に気をつけて下さい）

道中は、草木に覆われているところが多いので景色は見えないのですが、時折木々の隙間から覗く阿蘇五岳は絶景です。そして西原村から走ること約15キロで、南阿蘇久石の展望所に到着します。ここにもケニーロードの看板があるので、是非記念撮影して下さい。

この展望所からの眼下には、アスペクタと呼ばれる野外ステージがあるのですが、春には河津桜6,700本が咲き誇る有名なエリアです。また南阿蘇久石の交差点まで降りてくる道中には、下記の写真の様な美しい阿蘇外輪山を望むことができます。春、夏、秋と違った顔を見せるケニーロード、バイク乗りなら一度は走りたい道です。但し12月〜3月は凍結するので、走らないほうがいいかもしれません。（通行止めになる期間があります）

⑵ 阿蘇パノラマライン

南阿蘇久石の展望所を出発し、県道39号を道なりに進みます。右手にセブンイレブン左手にローソンが見える交差点を右折し、325号に入ります。次にファミリーマートを過ぎてすぐの交差点を左折すると、阿蘇パノラマラインの絶景ロードが開幕します。今回は南阿蘇〜草千里ヶ浜〜阿蘇駅の黄金ルート（私が勝手に呼んでいます笑）を紹介していきたいと思います。

＜南阿蘇〜草千里ヶ浜＞

南阿蘇から阿蘇山頂へ向かうこの道は、上りが続き標高が高くなってきます。このエリアは道が広くて高速コーナーが続くので、スーパースポーツやネイキッドバイクで、リーンウイズして走るのは本当に爽快です。前半の樹木エリアを過ぎると、そこには南阿蘇村を見渡すパノラマが広がります。急なヘアピンカーブを曲がりきったところに、今年オープンしたばかりの「南阿蘇パノラマライン展望所」があります。

バイクを停めて、展望所から見下ろす南阿蘇の景色はまるでチリ・マチュピチュのようで言葉を失います。この展望所を後にしてしばらく走ると、阿蘇の荒涼な山岳地帯を縫っていく道へと変化していきます。赤茶けた山肌と周囲の高原を覆う草木は、まさに火山地帯という様相です。そしてトンネルを越えると、草千里と阿蘇山上ターミナルとのT字分岐が現れます。今回は草千里方面に向かうことにします。荒涼な大地が広がり、噴煙たぎる阿蘇中岳を見渡すストレートな道は、非日常で世紀末感を感じてしまいます。

噴煙を上げる阿蘇・中岳を望みながら、真っ直ぐな道を進んでいくと、大きな池や放牧された馬が悠々と歩く姿が左手に見えてきます。「草千里ヶ浜」に到着です。この施設には、乗馬クラブや阿蘇火山博物館、喫茶店などが入っています。駐車場は有料なので、その先の草千里展望デッキに駐車することをオススメします。

＜草千里ヶ浜〜阿蘇駅＞

草千里ヶ浜を後にすると、見通しの良い下りの高速ワインディングロードが続きます。米塚と阿蘇駅とのT字路がありますが、今回は阿蘇駅方面に向かいます。この先は阿蘇吉田線と呼ばれていますが、このエリアは管理人の最も大好きな道の１つです。眼下に阿蘇市内を見ながら走ると、放牧されている牛や馬が挨拶してくれる、日本有数の絶景アルプス・ロードです。もはやここが日本なのか、スイスなのかわからなくなる道ですね。