トライアンフ・スラクストンRに1年間乗ってみて

長かった夏が終わり、短い秋を満喫している管理人Yoneです。ここから一気に寒くなりそうですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。最近、ツーリングスポットでよくカフェカスタムのバイクを見るような気がします。バイク界隈はカフェレーサーやネオクラシックがブームなの?と思う今日この頃です。そして私事ですが、憧れだった英国カフェレーサー ”トライアンフ・スラクストンR ” が納車されて、1年が経過しました。

アメリカンからカフェへ

スラクストンRに乗ってみて

現在も大きなトラブルもなく、気持ちよくスラクストンRを楽しんでいます。そこで今回は、1年間スラクストンRに乗ってみて、感じたこと・思うこと等を綴っていきたいと思います。

千里浜とスラクストン

トライアンフ・スラクストンとは?

トライアンフは1983年創業のイギリス老舗モーターサイクルメーカー。そして1950〜1960年代ロンドンを席巻したロッカーズが乗っていたカスタムバイク(トライアンフ・ノートン・BSAなど)が、後にカフェレーサーと呼ばれるようになりました。

過去の記事はこちら→ カフェレーサーとは?〜history & style〜

スラクストン900

そんな1950〜1960年代のカフェレーサーをオマージュしたモデルが、2005年発売の ”スラクストン900”。エンジンは865cc空冷DOHC並列2気筒360°クランクを採用し最高出力/トルクは 69ps/7,400rpm 。燃料供給方式はキャブレター。

スラクストン900(バージントライアンフより引用)

スラクストン900は、カフェレーサーカスタムの必須スタイルとされる、セパレートハンドル、バックステップ、シングルシート、メガホンマフラーなどを装備。プラットフォームは当時のボンネビルから流用ですが、乗り味はスポーティーな味付けになっています。2008年よりフューエルインジェクション化&バーハンドルに仕様変更がありました。

スラクストン1200/1200R → 1200RS

スラクストン900発売から11年、2016年にスラクストン1200/1200Rにモデルチェンジします。水冷SOHC並列270度クランク2気筒1,200ccエンジンを搭載し、最高出力97ps/6,750rpm。900と比べると走る戦闘能力は大幅アップしました。そしてトラクションコントール・ABS・モード切り替え(レイン・ノーマル・スポーツ)など電子制御も充実しています。R仕様はオーリーズやブレンボなど、極上のパーツが標準装備。またメーカーオプションで、ロケットカウルも選べるようになりました。

管理人のスラクストンR
友人のスラクストンRS

そして2020年スラクストンRSの販売がスタート。カラーバリエーションが変更になり、最高出力は8psアップの105ps/7,500rpm。さらにトルクフルなパラツインエンジンになりました。

スラクストンの乗り味

スラクストンは、往年のカフェレーサーのレトロなルックスに現代の技術を盛り込んだ、素晴らしいマシンです。シート高は810mmで177センチの管理人は足つきべったりですが、160センチ台の人でも乗れそうです。少しガソリンタンクが長く、セパレートハンドルで前傾姿勢になりますが、ノーマルはジョイント金具でハンド位置をあげているので姿勢は楽に感じます。人によっては短いジョイント金具に変えて、ザ・セパハンで乗るライダーさんもいます。その場合、腕の位置がだいぶ下になってより前傾になるので、ノーマルステップでは乗りにくいです。また車体を倒すとステップが擦ってしまうので、バックステップに変更することを強くオススメします。

スラクストンのバックステップ記事はこちら

スラクストンRSに初めて跨った時の、足つき

スラクストンは、スーパースポーツのバイクよりは前傾姿勢はキツくないですが、長距離をずっと乗るツアラー的なバイクではありません。しかしながら、ワインディングや高速走行は何の問題もなく気持ちよく走ることができます。何より、スラクストンR以降はフロントサス・ショーワ、リアサス・オーリンズ(ツイン)、そして前後ブレーキはブレンボ仕様なので、走る止まるは一級品です。安心して、体をバイクに預けてバンクすることができます。管理人の乗っているもう一台のバイクが、ドゥカティ848ということもあり、スラクストンは乗りやすすぎてツアラーバイクだと勝手に思っています(笑)

そして水冷パラツイン1200ccのエンジンですが、低速ギアはとにかくトルクフルです。ドゥカティに比べると街中で本当に乗りやすいバイクです。夏場の排熱もそこまで熱くはないです。低速ギアから4000〜5000回転で回しながらシフトアップしていくと、本当に気持ちよく走ってくれます。97〜105馬力ある2気筒エンジンのおかげで、アクセルを開けるとグイグイ前へ進みます。まさに街乗りから高速走行まで、楽しく走れるカフェレーサーですね。

サーキットは走れないこともないですが、やはりそこはスーパースポーツバイクに軍配が上がります。カフェスタイルらしくリアタイヤが160/60ZR17で細いので、グリップ力という点で非力感は否めません。そしてロケットカウルですが、カッコだけで風防の役割を全く果たしません。しかしながら、サーキット場でもスラクストンは映えるバイクです。

サーキット走行するスラクストン

スラクストンの所有欲

スラクストンの所有欲は100点満点です。全国でも乗っている人は少ないですし、駐車場で一際目立ちます。年配のライダーさんには、懐かしいね、これキャブ車じゃないの?とか声をかけて頂けます。近年のネオレトロブームも手伝って、若いライダーさんからも、カッコいいバイクですねと言って頂けます。親バカですが、ツーリングスポットに行った際、やっぱに自分のスラクストンはカッコいいなぁと惚れ惚れしてしまいます。

海とスラクストン

スラクストンは壊れやすい?壊れにくい?

管理人が神戸のバイク屋さんにて、中古のスラクストンRを購入したのが2021年8月。購入時のオドメーターは8,500キロでした。それから1年、スラクストンと一緒に色々なところに行きました。ビーナスライン、千里浜なぎさドライブウェイ、関西全域、山口の角島大橋、そして阿蘇をはじめとした九州の各スポット、どこも思い出深いです。2022年8月時点で、オドメーターは25,500キロ(汗)なんと1年間で17,000キロ走りました。その1年間で行ったメンテナンスといえば、4000キロ毎のオイル交換と、8000キロ毎のオイルフィルター交換、あとプラグ交換1回くらいです。コンピューターエラーが出ることはあったものの、トラブルは全くありませんでした。

逆に、このブログでも度々紹介させてもらっているドゥカティは、年式が古いこともありますが、とにかくトラブルが多いです。現代のトライアンフは輸入車の中でも、トラブルが少なく優秀ではないでしょうか。最近のトライアンフに乗っている人で、トラブルが多いというのはあまり聞いたことがありません。管理人の場合、もう一台がトラブルが多いバイクなので、いつも安心なスラクストンには感謝しかありません。いつ何時でも黙って色々な所に連れて行ってくれる、カフェレーサー・スラクストンは最高の相棒です。

オイル交換はいつも自分でしています

スラクストンの不満は?

見てよし・乗ってよし・トラブルなしのスラクストンですが、一つだけ不満があります。それはカスタムパーツが少ないことです。同じカフェレーサーカスタムの多いYAMAHAのSRとかと比べると、圧倒的にカスタムパーツがありません。ヤ◯オクやメ◯カリにもほとんどパーツが出てきません。いつもホイール変えたいとか、シート変えたいとか妄想しているのですが、パーツ値段の高さと選択肢の無さに落胆しています。そんな中、管理人が行ったスラクストン・カスタムといえば、スリップオンマフラー、フェンダーレス、バックステップ、あとは細かい装飾関係でしょうか。ノーマルでも十分カッコいいので、満足はしています。シングルシートカウルの形状と、ボディーカラーは変えてみたいと思いますが、カスタム欲の方はもう一台のドゥカティで満たすことにします(笑)

Motoneのスリップオンマフラー

スラクストンのカスタム vol.1

スラクストンのカスタム vol.2

スラクストンのスペシャルエディション

スラクストンの特別仕様車も見て行きたいと思います。憧れるのですが、値段が高いんですよね。

スラクストンTFC:トライアンフ・ファクトリー・カスタム(TFC)のスラクストンで、世界限定750台、日本には50台くらいしか入ってきていない希少モデルです。TFCはフロントサスもオーリンズで、カーボンパーツが多数使用されています。

手前の2台はスラクストンTFCです

スラクストンRS Ton-up Edition:カウルはブルーでフロントフェンダー&シングルシートカウルはホワイトになっているTon-up限定カラーのスラクストンです(自分もまだ一台しか見たことがありません)

希少なTon-upカラー

スラクストンRS Chrome Edition:2022年10月某日に発表されたばかりのスラクストンRSのクロームエディション。フルクロームタンク仕様といことみたいですね。

Webオートバイさんより引用
トライアンフのクロームエディション・ラインナップ

最後に

カフェレーサーに憧れて、実際にスラクストンを所有して1年が経ちました。この見た目よし・乗ってよし・トラブルなしの三拍子揃ったスラクストンに出会えて、バイク人生が豊かになりました。トライアンフやカフェレーサーに乗る知人・友人もできました。本当にスラクストンを購入して良かったです。来年1月スラクストンRは初の車検ですが、消耗品などを交換して長く乗れるようにしたいですね。そしてこれからもこのバイクと共に、良きバイク人生を歩んでいけたらと思っています。

杖立神社の鯉のぼりとスラクストン

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