ヴィンテージデニムの世界へ 〜Levi’s 66前期モデルを購入

デニムラバーの皆様、今日も元気にデニム履いていますでしょうか。そのデニムは現行モデルでしょうか?それともヴィンテージでしょうか?このポストを書いているのは3月末日。ついに管理人「ヴィンテージデニムの世界(沼)」へ足を踏み入れてしまいました。昨年よりレプリカジーンズにハマっていましたが、やはりその源流であるリーバイスのヴィンテージも履いてみたいと、以前からずっと考えていました。しかし、いざヴィンテージデニムを探し始めてみると、1940年代の大戦モデル50年代の501XX、60年代のBig Eは価格がかなり高騰しており、正直手が出ません。加えて、筆者の体型に合うサイズ(W33〜35&L32〜34のゴールデンサイズ)は、枯渇していることに気付かされました。そこでヴィンテージの中ではまだ手に入れやすい70年代にターゲットを絞ることに。73年以降のリーバイスは通称「66(ロクロク)モデル」と呼ばれています。そして1974年〜76年頃まで製造されたデニムは66前期として位置付けられ、この時代までがリアルヴィンテージと言われています。ということで、今回はまずヴィンテージ501の歴史を紐解き、続いて「66前期モデル」について言及していきます。最後にようやく手にした「66前期の上下」について紹介したいと思います。

・ヴィンテージとは?リーバイスからデニムが誕生

ヴィンテージ” とは「古くて価値が高いもの」や「年代物」を意味します。元々は年代物のワインにをヴィンテージワインと言っていたのですが、価値が高くて古い衣料品を表すファッション用語として、”ヴィンテージ” というワードが使われるようになりました。そしてヴィンテージの中でも、特に人気が高いのがヴィンテージデニム。その代表格がリーバイスではないでしょうか。1853年、ドイツからアメリカのサンフランシスコに移住してきた「リーバイ・ストラウス」が、リーバイスの前進となる雑貨商を設立。当時のアメリカは、ゴールドラッシュに湧いていましたが、過酷な労働環境の中でも破れない丈夫な衣類が切望されていました。リーバイ・ストラウスはその要望に応えるべく試行錯誤を重ねます。そしてリーバイス設立から20年後の1873年金鉱山で働く坑夫のために作ったワークパンツがリーバイスデニムの元祖となりました。その後、彼らのアドバイスもあり、生地はデニムにとって変わっていきました。そしてリーバイ・ストラウスは、リベットでポケットを補強する特許を取得し、ついに「ジーンズ」が誕生しました。

・リーバイス501の歴史

1890年、ついにロットナンバー銘打った「501」のデニムが誕生することになります。そのデニムは501XXと名付けられ、501XXは1966年まで生産されました。因みにXX(ダブルエックス)とはextra exceedの略称で、”最高品質のデニム” を指しています。当時の501XXには、ベルトループはなくサスペンダーボタンと、サイズ調整の為のシンチバックがついていました。またバックポケットは1つのみで、9オンスセルビッチデニムを使用したワイドなシルエットでした。

↓写真はLVCが復刻した501XX 1980年モデルです。

その後501XXは様々な仕様変更が行われ、進化していくことに。まず1902年にバックポケットが1つから2つになり、その後前面の右側にコインポケットがつけられました(5ポケットジーンズ)。そして1920年代にはベルトループが付けられ、しばらくはサスペンダーボタンとの併用になります。1937年以降は、サスペンダーボタンが廃止されました。

*501XX

我々にとって馴染み深いのは、1940年代以降の501XXではないでしょうか。物資統制された1942〜1946年の大戦モデル、そして501XXの完成形と言われる1947モデルは特に有名です。数々のブランドからも1947年のレプリカがリリースされていますが、オリジナルのヴィンテージ501XXは、現在かなり高額になっています。

501XXは長い歴史の中で、1940年代以降もディテールに様々な変化がありました。それでは主な仕様を見ていきましょう。

▪️革パッチ:1890〜1857年頃までが革パッチだと言われています。洗濯・乾燥すると縮んで色が濃くなったり小さくなるので、通称 “ビーフジャーキー”と言われています。

▪️紙パッチ:コスト面が考慮され、1955年以降は革パッチからレザーの質感のある「ヘビーデューティ・カードストック」という紙パッチに変更されました。

▪️ギャラ入り/ ギャラ無し:ギャラとは、紙パッチに変更されてから2匹の馬の下に「EVERY GARMENT GUARANTEED」というロゴが入るようになりました。ギャラ入りは1955年頃から1962年まで、ギャラ無しは1962年から1966年頃の501XX最終モデルまでとされています。

▪️片面タブ:赤タブの表側のみLEVI’Sのロゴ、裏側は無地。1936年〜1950年代中頃まで採用。

▪️両面タブ(均等V):1950年代中頃より、LEVI’Sの横に®️が刺繍されたタブになり、1960年代後半まで続きます。

▪️片面タブ(不均等V):赤タブがEからeに変わる1973年まで、片面タブ(不均等V)が採用→BIg Eモデル、66 Big Eモデル

▪️隠しリベット:別名「裏リベット」とも言われ、1937年〜1965年まで採用。素材は銅やスチール製になります。

▪️オフセット・センターベルトループ:後ろのセンターベルトループが中心からずれている仕様で、1950年〜1964年頃。

▪️赤耳(アカミミ):赤耳とは、足の外側の縫い合わせ部分(アウトシーム)に赤い縫い糸が入っているジーンズのこと。生地メーカーであるコーンミルズ社が、リーバイス専用のデニムに赤い糸を入れることがきっかけで「赤耳」と呼ばれるようになりました。501創世記から1980年代まで、この赤耳が採用されています。

▪️大戦モデル仕様:第二次世界大戦時は、物資統制により仕様変更が強いられました。詳細は下記の過去ブログを参照下さい↓

*501 BIG E

501XXが終了した1960年代後半から1973年までのモデルを「501 Big E」と呼びます。紙パッチからはXXが消え、501のみの表記になりました。元来501XXはワークウエアとして販売されたのですが、この時代になるとデニムはファンションとして意識されるアイテムになります。501のBIG Eは、XXよりも少しテーパードをきかせたシルエットに変わっていきました。アーキュエイトステッチの色もイエローから金茶に変更され、隠しリベットがバータック補強になるなど細かいディテールの変化が見受けられます。そして何よりBIg Eのニックネームの由来になっている、赤タブに大文字のEが入る(不均等V)の最後のモデルとなりました。

ヴィンテージデニムとしてのBIg Eは非常に人気があり、501XXに比べても頑張れは何とか手に入る値段です。しかしながら近年球数も減ってきており、ゴールデンサイズで良質なBIg Eは中々手に入りにくのが現状です。私も現在進行形でBig Eを探しているのですが、未だに値段と品質のバランスの取れた個体には巡り合っていません。

・66モデル

さてようやく本題の「66モデル」について言及していきます。66モデルは1966年に発売されたと思われがちですが、実際はフラッシャーに©️1966と記載があったので「66(ロクロク)モデル」と呼ばれるようになったのです。その66モデルですが、時代ごとに3つに分けて分類されていますので、順番に見ていきましょう。

▪️66 Big E:前述のBig Eモデル終わりと66モデル始まりの時期に、フラッシャーの©️1966がついていながら、赤タブ(不均衡V)のBig Eのモデルがありました。つまり生地は66モデル、タブはBig Eのジーンズが1973〜1974年に存在していたということです。期間が短いのであまり市場には出回ってないかもしれません。

▪️66 前期と後期

1974年から1976年頃まで生産されていた赤タブ・スモールe(Levi’s)のモデルが、66前期とされています。冒頭に書いたように、何故66前期モデルまでがリアルヴィンテージと呼ばれるのでしょうか。66前期までは、天然インディゴで染色したセルビッチデニムを使用しており、縦落ちするのが特徴で、色落ちに深みがあります。対して66後期は、硫化染料を取り入れるようになった為、縦落ちがぜずのっぺりとした色落ちをします。やはり「ヴィンテージは生地の色落ちが命」なのです。66後期は1977年頃から1980年まで作られており、この後のモデルはハチマルと言われています。

それでは生地・色落ち以外で、66前期と後期を見分けるポイントを見ていこうと思います。

☆バックポケットの裏:66前期がシングルステッチ、66後期がチェーンステッチ

☆内側タグの年表記:下記のように3つ並んだ数字の真ん中が、年代になります。66前期は4〜6、66後期は7〜0。(但し例外もあります)

74年製なので66前期モデル

☆CAREタグ:66モデルは前期後期ともに、紙パッチのロットナンバーの上に「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT」のスタンプがつきます。これは衣類の “内側に取り扱い表示があります” ということを表しています。このスタンプは通称「ケア入り」と言われており、これがあればオリジナル、なければ復刻ということになります。

☆生地の収縮率:内側の取扱表示タグの中に、収縮率が明記されています。66モデルは8%、ハチマルモデル以降は10%。

☆トップボタンの裏刻印:501の66モデルは「6」と刻印されていることが多いです。

・リーバイス501と505の違い

ここまで501について言及してきましたが、リーバイスのヴィンテージデニムには505や517というロットナンバーのモデルもあります。517は、裾にかけて広がったシルエットのジーンズで、通称ベルボトムと言われています。この章ではもう一つの505にフォーカスして、501との違いを見ていきたいと思います。

前述の通りリーバイス501は1890年に誕生したのですが、505は半世紀以上後の1967年より発売されました。ルーツは1950年代にリリースされた501Z XXで、501がボタンフライなのに対してジッパーフライを取り入れたモデルでした。505はジッパーフライモデルですが、501との共通点や違いは下記の通りになります。

☆シルエット501が王道的なストレートなの対し、505はヒップと腿はゆったり・足先にかけてテーパード(細くなる)のシルエットです。66前期で比較すると、裾幅が501は22cm、505は19cm。

☆前開き:501はボタンフライ、505はジッパーを採用

☆防縮加工:501は洗濯すると縮みやすいが、505は防縮加工してあるので縮みにくい

☆市場価格:ヴィンテージの市場価格は、同じ時代&状態だとすると、501の方が505より一般的には高い

生地などは501も505も一緒なので、シルエットとジッパーフライさえ許容できれば、505も一択かと思います。

・リーバイス505の66前期モデルを手にいれる

さて一通りヴィンテージリーバイスのことを言及してきましたが、ここからは実際に手に入れたヴィンテージデニムについてインプレッションしていきたいと思います。古着屋さんやネットで66前期の501を一生懸命探しましたが、筆者のサイズ(ウエスト84〜87m、レングス77〜80cm)で状態も良く、お手頃な値段のものが中々見つかりません。66前記でもデッドストックなら20万以上しますし、これ安いなぁと思っても状態が悪いモノもあります。状態が悪いと結局沢山リペアしないといけないので、お金はかかります。自分の体型と財布に合ったヴィンテージデニム探しは、意外と難しいことに気付かされました。

そんな中、501だけではなくて505も視野に入れて探しだすと、何本か良さそうな66前期をネットで見つけることができました。一般的に色が濃紺に近いほどヴィンテージは高いのですが、ちょっと薄いブルーの505だとお求めやすい価格で見つけられます。初めて購入するヴィンテージなので、紙パッチと赤タブはついているものを選びたいと考えていました。その条件が全て揃った66前期505(74年製)を、メルカリでついに購入することができました。

↓実際にメルカリに出品されていた画像↓

しかしながらネットで購入する際は、試着ができないのが難点です。出品者は各々採寸してくれているのですが、測り方の個人差や個体差があるのがジーンズです。到着まではドキドキでしたが、実際履いてみるとジャストサイズでした!!メルカリにアップされていた写真はブルーが濃く見えましたが、実際は下記の通り薄いブルーといった色味でした。ヒゲやハチノスはあまり出ていないものの、パッチ(字が消えていてサイズ表記は見えない)や赤タブはしっかり残っている66前期です。

左膝付近に穴が二つ開いており、このまま履いているとどんどん破れていきそうなので、馴染みのお店でリペア依頼。やはりヴィンテージと付き合っていくなら、リペアは必須です。

・リーバイス70505、TYPE 4thジャケットを手にいれる

上記の66前期505を手にいれる以前に、熊本の某古着屋さんにヴィンテージ・デニムを見にいきました。サイズが合う66前期501は、リジットに近い40万円のものしかなく、購入を断念しました。しかしながら、デニムジャケットの在庫が豊富なお店で、色落ちが素晴らしくて味のあるモノに遭遇。そのジャケットは70年代の70505というTYPE 4thモデル。生地は66前期と同じです。そして筆者が革ジャンやデニムジャケットを選ぶ際、一つ指標にしているのが「着丈」です。506XX(1st)や507XX(2nd)の荒々しい生地感は大好きなのですが、如何せん着丈が短い(42サイズで54〜58cmぐらい)のです。対して4thは着丈(42サイズで63cm)が長く、かなり自分好みでした。シルエット&色落ちがかなり気に入ったので、この4thジャケットを購入することにしました。

実物の方が写真で見るより荒々しい色落ちをしています。Gジャンの縫い目のパッカリングが大好きで、この出方はヴィンテージならではです。66前期505と70505をセットアップで着るのが、本当に楽しみになります。。

・ヴィンテージデニムを購入してみて思うこと

今回は「ヴィンテージデニムの世界へ」と題して、”ヴィンテージ501の歴史” から “66前期の上下を手にいれる” ところまで、書かせて頂きました。これで晴れてヴィンテージ沼の入り口に立った訳ですが、奥が深すぎて先が見えません。それでもヴィンテージには色々な歴史や時代背景があって、大変面白い世界です。ワークウエアとして誕生したリーバイスが、100年以上経ってもファッションとして愛され続けている事実を、リーバイ・ストラウスが知ったとしたら、三日間感動で泣き続けることでしょう(笑)。今回は50年以上前の、自分より年上なヴィンテージデニムを迎え入れましたが、この先もう少し年上のデニム達も履いてみたいと考えています。筆者の財布の許す限りdigしたいので、またその際は当ブログで紹介させて頂きます。ここまでご購読ありがとうございました。

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