今年初のサーキット走行で初転倒 〜ウェルカム走行会 in HSR

ライダーの皆様、2024年に入ってサーキットは走りましたか?もしくは今年サーキット走ってみたいんだよなぁと考えている方はいらっしゃいますか?前回の投稿でMoto GP開幕戦の話をしましたが、まさに3月はモータースポーツが始まるシーズン。そして筆者が毎年お世話になっている、熊本のバイクショップ “Freedom” さんが運営する「ウェルカム走行会」は、3月10日が今年初開催です。しかも今回はレーディースデー、サーキットを走りたい女子ライダーが格安でサーキットを走れるイベントということで、女子率高めでした。女性がバイクの乗って颯爽とサーキットを走ると絵になりますよね。まあ私のような初老ライダーは、いつも通りの料金を支払って走るだけなのですが・・・(笑)。しかしながらサーキット走行には転倒のリスクがついてまわります。今回の投稿は、タイトルにもある通り、筆者が「今年初のサーキット走行でバイク人生初転倒」したというお話になります。皆様がサーキットを走って転倒した時、こんな感じなんだとイメージできると思うので、宜しければご購読下さい。

転倒直後にエンジンを切る筆者

↓前回のMoto GP観戦の投稿です

・走行会エントリーとタイヤ交換

*走行会のエントリー

ウェルカム走行会のエントリーは、おおよそ走行会の1ヶ月前に受付があります。3月10日は、人気のHSR九州開催&レディースデーなのですぐ埋まってしまうことが予想されます。いつも通り申し込み用紙に記入し、時間になったらコンビニからファックスを送りました。ウェルカム走行会には、上級者のAクラス、中級者のBクラス、初心者のCクラスがあります。いずれも速度制限無し・追い抜きありの20分3本走れるのですが、今回筆者はBクラスでエントリーしました。そして予想通り、どのクラスも1時間以内でソールドアウト。前回サーキットを走ったのが昨年10月末のRSGライディングスクールなので、半年近くサーキットを走っておりません。というのもそのRSGライスク参加後に腰痛を煩い、MRI撮影にて椎間板ヘルニアが発覚しました。まだヘルニアが治ってないのですが、それよりもサーキット久しぶりに走りたい気持ちが強くなり、エントリーすることにしました。

HSR九州サーキットのエントランス

↓初めてRSGライスクに参加した時の投稿です

*タイヤ交換

2月までドゥカティ848に履いていたタイヤは、ピレリのディアブロロッソコルサⅡ。だいぶ溝がなくなりスリップサインもでているので、サーキットの前にタイヤ交換することにしました。しかし、タイヤが2年ほど前から、値上がりし続けており、とにかく高いですね。馴染みのバイク屋さんで、ディアブロロッソコルサⅣを注文してもらいましたが、前後で70,000円(汗)3月にまた値上がりするとのこと。タイヤ代の高騰を考えると、サーキットを走るハイグリップタイヤでは闇雲にツーリングできない時代になってきましたね。そして2月中旬頃、バイク屋さんにてタイヤ交換してもらいました。新しいディアブロロッソコルサⅣのタイヤパターンは、2よりもかっこ良くなっていました。

・走行会前日

*腰痛がつらい・・・

前述の通り2月中旬にタイヤ交換を終えたドゥカティ848。しかし2〜3月は九州でも気温が低く、腰も痛いので全然バイクに乗らない日々が続きました。それでもタイヤの皮剥きをするために、100キロ弱は乗ったでしょうか。そしてサーキット走行会前日の3月9日、今日くらいはドゥカティ乗って身体をスーパースポーツに慣らしておこうと考えるも、朝からいつもより腰が痛いのでツーリングは断念。それどころか、久しぶりのトランポに積み込み&走行会の用意で、腰に痛みを覚える始末。それでも革ツナギ、ヘルメット、プロテクター、グローブ、ライディングブーツなど忘れ物が無いように、ハイエースに積み込みました。そして昨年末、RSGさんで購入したHit Airのエアバックも持っていきます。

*Moto GPが見たい・・・

そして3月9日はMoto GP第1戦カタールGPの予選&スプリントレースがあります。なんの因果かカタールGPはナイトレース開催の為、LIVE中継は深夜帯でした。それでもMoto GPのスプリントレースは見たかったので、25時からTVの前でスタンバイ。マルティン優勝、パニャイヤ4位、そして今年からドゥカティに乗るマルク・マルケスは5位でした。また19歳ルーキーのアコスタが8位入賞するなど、最高に熱いレースでした。やっぱりMoto GPは面白いですね。ということで、レベルが違いすぎて参考にならないですが、サーキット走行のシュミレーションができました。

スプリント優勝のマルケス選手(Moto GP Instagramより)

・走行会当日

走行会当日の天候は雲一つない快晴に恵まれました。しかしながらやはり3月ということもあり、朝9時の気温は10度と少し肌寒い感じでした。10時前にHSR九州入りして、ピットの場所を確保します。この日の午前はライセンス保持者のスポーツ走行枠だったのですが、転倒者がコース上にオイルを巻いてしまった為、ライダーさん達はほとんど走れなかったようです。その様子を見ながら、バイクをトランポから下ろして準備します。灯火類にマスキングテープを貼ったり、タイヤの空気圧チェックしたり、色々やることがあります。今回初めて使うエアバックの装着テストをしながら、バイク仲間や知り合いと談笑しました。

セッテイング完了

*エントリー&ブリーフィング

11時からウェルカム走行会のエントリーが始まるため、続々とライダーが集まってきます。今回初めてサーキットを走る方は、どこか緊張感が漂っています。なんだか一昨年の自分を思い出します。ブリーフィングが始まる前に、いつも走行会を走ってるカップルさんのプロポーズタイムがあるなど、終始和やかな雰囲気でした。そして主催者の山中さんから、HSRコースの詳細、各フラッグの役割、転倒した時の対処法など説明があります。それが終わるといよいよ走行会が、Dクラス(体験走行)からスタート。

そこから待ち時間にお昼ご飯を食べて、まずは革ツナギに着替えます。腰痛対策でロキソニンテープを貼ってきたのですが、やはり革ツナギを着る時が特に腰が痛いですね。少し悶絶しながらなんとか着ることができました。これでようやく走れそうですが、何せヘルニア持ちなので、今日はサーキットツーリングしようくらいに考えていました。

*1本目

Dクラス、Cクラスの走行枠が終わり、13時40分からBクラスの走行枠がスタート。今年1発目で半年ぶりのサーキット走行なので、慣熟走行から慎重に走りました。2周、3周するとタイヤも温まってきたので、スロットルを開けてスピードを上げていきます。昨年ライスクで2回学んだことが頭に入っているのか、以前よりも心持ちスムーズに走れているような気がしました。アドレナリンのせいもあってか、腰の痛みはほとんど感じません。参加者が多いのでコーナーで団子状態になることはありましたが、終始気持ちよく走ることができました。ピットに戻ってきて、スマホのサーキットアプリでタイムを確認すると、1本目ながら1分25秒台後半(自身のHSRベストが1分25秒ジャスト)で走れているではありませんか。これは自己ベスト更新、24秒〜23秒台出せそうな感じがしていました。1本目から戻ってきた後は、サーキット上級者の方と ”タイヤウオーマーの必要性” の話をしたりして過ごしていましたね。これがまさかフリになるとは・・・、その時は知る由もありませんでした。

今回もかっこよく撮影して頂きました

こんな感じでタイヤを温めています

*2本目

次は15時からBクラスの2本目が始まります。同じように慣熟走行を1本走り、2本目から行くぞとばかり、スロットル全開気味で走ります。ホームストレートから1ヘア、2ヘア、3ヘアを立ち上がり、バックストレートでフル加速続くS時コーナーをクリアして・・・、と思ったらタイヤがグリップを失い、すーっと滑っていきました。そして気づいた時にはバイクと共に芝生エリアに横たわっていました一瞬の出来事だったので正直何が起こったのか分からなかったのですが、マーシャルの人から「大丈夫ですか?」と声をかけられて我に返りました。あ〜自分が転倒したんだ、そして右手の親指に痛みを感じました。マーシャルの人に手伝ってもらってバイクを起こして、そのままバイクを自分で押してコース外へでました。「あれ?レッカーしてくれへんのかい」と思いましたが、押しながら自分のピットに戻ってきました。ということで、2本目はわずか5分足らずで終了(涙)。そしてここで筆者の今年の初サーキット走行会が終わりました。

・初転倒した現実を受け止める

*S字コーナーで初転倒

ピットにて、まずはバイクを停めてヘルメットを脱ぎます。グローブを外してみると、やはり右の親指が腫れています。そしてエアバックを脱いで初めて、エアが送られていることに気づきました。エアバック初卸しからサーキット走行わずか25分で動作確認(笑)。そして革ツナギを脱いでいると、左肩から左手首まで結構損傷があることに気づかされます。ヘルメットのシールド部分にも擦り傷があります。と同時に、ツナギ・ヘルメット・エアバックに自分は守られたのだと思いました。S字コーナーの出口で転倒したので、そこまでスピードが出てなかったのも幸いでした。ただ左肋骨が少し痛むのもあり、先輩に連れられて医務室に向かいました。簡単な処置をしてもらい、シートに必要事項を記入してピットに戻ってきます。

*バイクの損傷

続いてバイクの損傷具合をチェックします。特に損傷しているのは、左サイド&アンダーカウルの傷と割れ、そしてバックステップ(ギアチェンジ側)がだいぶ削れています。また左ミラーの折れ、バーエンド&クラッチレバーも擦れています。この辺りを支点にしてバイクが滑っていったのだと推察します。先輩からは、タンク、フレーム、エンジンに損傷がないからいい感じに転けたねと言われました。後日確認しましたが、あれだけ滑っていったにも関わらず、バイクの損傷箇所が少なくてラッキーでした。少し落ち着いてくると、まだ元気に走っているライダー達を見ながら、もう今日は走れないのかと思うと悔しくもありました。

バイクや革ツナギの損傷にも関わらず、身体は案外元気でした。というのも転倒直後は、アドレナリンが出ているのであまり痛みを感じません。この痛みを感じてない間に、バイクをトランポに積んでしまうことに。片付けが終わる頃、いつかはコケると思ってけど、それが今日だったのかとちょっと落胆しました。それと同時に、転倒はサーキットでもっと速く走れる為の肥やしだと考える、ポジティブなもう一人の自分もいました。これは某サッカー選手が言っていた、リトル〇〇〇ですね。

*帰宅してMoto GP決勝を見る

筆者は初転倒しましたが、ウェルカム走行会は無事終了しました。HSR九州から40分車を走らせ、無事に帰宅。後から身体が痛くなることが容易に予想できたので、とりあえずバイクだけはハイエースから下ろしました。晩御飯を食べゆっくりしていると、やはり肋骨、脇腹あたりが痛くなってきますアドレナリンが切れてきた証拠ですね。そんな状態だったのですが、23時過ぎからのMoto2決勝、25時から始まるMoto GP決勝はしっかりと観戦しました。Moto2の小椋選手は4位、Moto GPの優勝はドゥカティワークスのパニャイヤ選手。マルティンもマルク・マルケスも抑えての優勝はさすが2連覇チャンピオンです。

↓Moto GP 決勝を制したパニャイヤ選手(Moto GP Instagramより)

・走行会翌日

肋骨&右親指の痛みはありましたが、眠りにつくことができました。そして一夜明け、ヘルニアのリハビリで今もお世話になっている、熊本市内の整形外科を訪れました。先生に今日は腰ではなくて、バイクで転倒したので違う部分を見てくださいとお願いします。そしてレントゲン撮影の結果、肋骨第6、7部分が2本折れているとのことでした。また親指は靭帯損傷ではなく捻挫ということなので、医療用サーポーターで固定。痛み止めの湿布&飲み薬をもらって、病院を後にしました。昨日は打撲くらいだろうと思っていましたが、骨折していたとはアドレナリンって凄いなぁ(怖いなぁ)と思いました。

・初転倒の反省点

今回の投稿では、サーキット走行の初転倒をリポートさせて頂きましたが、シュミレーションになったでしょうか?転倒の2日後にブログを書いている訳ですから、自分でいうのも何ですが怪我が大したこと無くで良かったです。今回の転倒の原因はタイヤが温まってないのに、アクセルを開けたところにあります。3月で気温が低いにも関わらず、2周目でフルスロットル気味に走るのが無謀です。そしてタイヤウォーマーの必要性も痛感しました。手応えが良かっただけに、その後走れないのは残念でしたが、これを次に活かそうと思います。それともう一つ感じたことがありました。やはりサーキット走行には、できればMFJ公認のヘルメット&革ツナギ、プロテクター付きのグローブ、そしてエアバックは不可欠だと考えます。そしてレベルは月とスッポンですが、パニャイヤやマルケスのようなトップライダーでも転倒します。なのでサーキットを走るなら転けてもいいと思って走らないといけないんだと、感じさせられました。それでも先輩方と同じように、サーキットをまた走りたくなるので、モータースポーツは中毒性がありますね。今はしっかり身体とバイクを治して、また復活したいと思っています。ここまでご購読ありがとうございました。

PS. でも転けない方がいいに決まっています。そして転けないように走るべきです。なぜなら身体もバイクも治すのに、お金と時間がかかりますから・・・。

最後にウェルカム走行会を走ったライダーの写真を少し貼っておきます。

先輩女子ライダー(749R)が後輩女子ライダーを先導

1件のコメント

  1. ピンバック:サーキット走行で使用したい「MFJ公認ヘルメット9選」 - Imported motorcycle Lovers

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