絶滅危惧種な左ハンドル・マニュアル車を探そう 

7月でここまで暑いという事は、8月になったらもっと暑くなるという事でしょうか?昨今の異常な気温の上昇に、ますますバイクに乗る機会が激減している、管理人のYoneです。いつも冒頭に「暑い」という話題ばかりで、本当に申し訳ありません。ちょうど私が大型免許を取得して、バイクに乗り始めたのが4年前の8月でした。2020年の夏も十分暑かったのですが、楽しくて毎週末バイクに乗っていました。しかし4年後の今、暑くなりすぎて乗れなくなったのか、もしくはバイクに乗るのが少し飽きてきたのかは分かりません。いや、やはり体温を超える37度、38度の環境はバイクに乗る気温ではないですよね。日中は、もはや命の危険を感じるレベルの暑さです。

皆様は、暑くてバイクに乗れなかったとしても、乗り物に乗っていたいと考えるでしょうか?クーラーが付いている車なら快適に乗ることができますよね。バイクの大半は、クラッチを切ってシフトをアップダウンさせるマニュアル(以下MT)仕様です。当然車でもMTに乗りたいと考えるのが普通ですが、MT車が世の中から少なくなっています(いやMT車を普通は選ばないか・・・笑)。オートマ大国と言われる日本では、トラックを含めてもMT車比率が1%くらいしかないようです。ましてや左のマニュアル車ともなれば、0.1%以下でしょう。筆者は20代〜30代前半の若かりし頃、とある左ハンドルのマニュアル車に乗っておりました。そこから時が経ち、オートマテック(以下AT)という楽な車に乗るように・・・。しかしバイクの乗るようになって4年、乗り物を操る楽しみを再び思い出し、もう一度MT車に乗りたくなってきました。そして海外バイク好きなら、やはり欧州車の左ハンドルMT車に魅かれしまいます。という事で今回は、「絶滅危惧種な左ハンドル・マニュアル車を探そう」と題して、今乗りたい&購入できる “左ハンドルMT車” を見ていこうと思います。

まずマニュアル車を探していく前に、当時乗っていた左ハンドルのMT車を紹介しておきます。その車とは、フランス・ルノーのメガーヌ・エステートGT。本当はメガーヌRS(第3世代)が欲しかったのですが、当時打ち込んでいたトラインアスロン用の自転車を載せるため、より荷室の広い4ドアハッチバックのエステートGT(日本限定60台)を選びました。当時のメガーヌは左ハンドルMT仕様しかなくて、走る・曲がる・止まるがすごく素直で、運転していて実に面白い車でした。そしてマニュアル仕様なのにも関わらず、クルーズコントロールが標準装備。すごく気に入っていたので、新車で購入して6年6万キロくらい乗って手放しました。後にも色々な車に乗りましたが、この車を超えるくらい運転が楽しいマシンに出会うことはありませんでした。

メガーヌ・エステートGT

続きまして、現在(2024年7月)新車で購入できる輸入MT車について、見ていきたいと思います。実際調べてみて驚いたのですが、実はほとんどの海外メーカーが、マニュアル車の生産(or 日本での販売)を終了していました。そんな中、まだ新車でMTが買えるメーカー・車種は下記の通りです。

911カレラ

メガーヌRSトロフィー

以前はMTを選べる輸入車が沢山ありましたが、現在新車でMT車が買えるメーカーはたった4メーカー・7車種しかありません(但し並行輸入車や限定車を除く)。スーパーカーのジャンルに位置付けされている、フェラーリ・ランボルギーニ・マクラーレンなども今やATしかありません。理由は500馬力以上のハイパワーエンジンは、人間よりもコンピューターに操作を任せた方がロスが少ないからMTを作らないとのこと。まだMTが残っていると思ってたMINI、プジョー、アバルトもMT車の生産が終了しており、これから内燃機関(ガソリン車)から電気に移行していくという話も聞きました。MT LOVERとしては非常に寂しいですが、これが時代の流れという事なのでしょうか。

左ハンドルMTどころか、新車MT車が激減している今、やはり中古車を狙うしかありません。いや、新車は値段も高騰しており、車種によっては高くて買えない・・・のもあります。この章では、中古車で今買いたい左MT車5選をピックアップしていこうと思います。❶600万円以下、❷200馬力以上の走れる車両、❸製造から20年くらいまで という条件で探すことにします。

1台目は以前乗っていたメガーヌ・エステートGTと同じ第3世代のメガーヌRS。中でもトロフィーは特別仕様で、最高出力275馬力を超えるモンスターマシンです。当時はシビック・タイプRに塗り替えられるまで、ニュルンブルク最速のFF車でした。第4世代に入ると、ルノーと提携している日産色が強くなり、右ハンドルオンリーになります(限定車のみ左ハンドル仕様あり)。しかし中古車をネット検索してみると、トロフィーの左MT車はなんと、1台のみ。トロフィー以外のRSでも3台しかありませんでした、欲しい人がいたら、即買いすべきですね。

2023年までは、アバルトは595と695モデルで左ハンドルMT仕様がありました。しかし今年に入るとMT車の生産ラインがなくなり販売終了。それに従ってアバルト595&695の中古MT車が高騰しています。以前は100〜200万台でゴロゴロ中古車があったのですが、現在は595で250万〜400万円、695で300〜500万円くらいはしています。2車種とも車格(サイズ3,660×1,625×1,490mm、重量1,120kg)は一緒なのですが、最高出力が595が165馬力に対して、695が180馬力。コンパクトで軽い車体にしては、ハイパワーなエンジン(1.4L直4ターボ)が積んであるので、スパルタンな走りを楽しむことができます。また特別仕様車(フェラーリやマセラティとのコラボなど)やエッセエッセにおけるチューニング車など、スペシャルなモデルもリリースされています。ちなみに中古車検索をしてみると、左ハンドルMTの595は50台、695は10台(但し特別仕様車は除く)ありました。メガーヌやアルファよりまだ台数が残っていますね。

アルファも数年前からMT仕様が新車で買えなくなったのですが、ジュリエッタの頃には普通に左ハンドルMT仕様がありました。ジュリエッタの中でも最上位グレードのクアドリフォリオは、1.75L直4ターボエンジンを搭載し、最高出力は235馬力を誇るFRスポーツセダンです。中古車情報をネット検索していると、左ハンドルMTのクアドリはなんと3台。うち2台は過走行車でした。唯一の低走行車は、2012年式3.2万キロの車両で250万円。この車両、すぐ売れてしまいそうです。

もう少し小さくて安い車体を狙うなら、ミトのクアドリフォリオを狙ってみてはどうでしょうか。と思ったのですが、これもネット検索で出てきた車両はわずか1台。本当に左MT車が絶滅危惧種になっていることを、痛感しました。

中年男性にとって永遠の憧れなのが、ドイツが誇るスポーツカーブランド “ポルシェ” 。そんなポルシェの中でもまだお求めやすい(それでも高いし、中古でもそんなに値段は下がってない・・・汗)モデルが、ボクスターとケイマン。新車で買うと今や1000万円以上しますが、年式や積算距離によっては狙い目の中古車もあります。それに年式の古い車体ほど、他のメーカーよりも左ハンドルMT車があります。値段はピンキリですが、安いものは200万円台、718スパイダーGT4などの新しい上位モデルは1500万円以上します。やはりノーマルの2.7〜2.9Lくらいのモノが、初めてのポルシェには購入しやすいかもれません。718の冠が付くモデルは年式が新しいので、お値段高めです。カブリオレ(オープン)のボクスターか、屋根付きのケイマンか悩みどころですが、いずれもミッドシップ4気筒のポルシェが楽しめます。

ポルシェを買うなら、ボクスターやケイマンではなくやはり水平対向6気筒の911でしょう!という声も聞こえてきます。911は今年で生誕61周年を迎えますが、新車も中古車も中々ハードルが高い車です。特に993以前の空冷ポルシェは、値段が高騰しており、よほどの過走行車や事故車でない限りは、1000万円を超えてきます。その前の964はそれ以上に人気があり、ノーマルでも1500万円以上。やはりポルシェは「高嶺の花なのか」と思っている方に、まだサラーリマンでも手が届くモデルがあります。それは空冷から水冷エンジンに変わった1発目のモデル「996」です。特徴はポルシェ911の歴史の中で唯一、ライトが丸目ではなく涙目の911です。996の新車販売当時、初代ボクスターと共通していたこのライトが物議を醸し、911の中では不人気モデルと言われました。911の中で一番安く買えるモデルであった996も、時が経つにつれて徐々に見直され、今では価格が上がってきています。程度の良い左ハンドルMT仕様車であれば、ノーマルのカレラで450〜650万円くらいが現在の相場です。996のMT車は、ディブトロニック(AT)と比較しても100万円くらい割高です。しかし、この価格で憧れのポルシェ911に乗れると考えれば、案外リーズナブルなのかもしれません。996の中でも、程度の良いカレラ4SやGT3ともなると、1000万円を優に超えてきます。

*以上、筆者が独断と偏見で選んだ5台でしたが、目ぼしい車両はあったでしょうか。さらに古い車種や旧車を選べば左ハンドルMTも見つかるのですが、故障リスクや維持費を考えると、二の足を踏んでしまう自分がいます。それでも空冷ポルシェやハコスカといった憧れの旧車に、いつかは乗ってみたいとは思っています。

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  1. ピンバック:憧れのポルシェ911の歴史を学ぼう - Imported motorcycle Lovers

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