なぜ日本人はイギリスが好きなのか? ~バイクから音楽まで〜

スポーツラバーの皆様、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック見ていますか?日本人である以上、日本の選手を応援し、活躍すると嬉しいのですが、、出場選手は自国を背負って戦っていることに、感動を覚える毎日です。国の話が出たところで、皆さんは日本以外で好きな国はありますでしょうか?おそらくアメリカやフランス、若者だと韓国などが上位に来るのではと考察します。陽キャの国「アメリカに憧れはあるけれど、意外とシンパシーを感じるのは少し陰キャの国「イギリスという人もいるのではないでしょうか。というのもイギリスは日本と同じ島国、ワイドショーで必ずといっていいほど取り上げらる日本の皇室とイギリス王室。車は両国とも右ハンドル仕様など、実は共通点が多い二カ国です。当ブログで取り上げているテーマは、イギリスライクなモノが多い気がしています。バイクのカフェレーサー、ロンジャン、サッカー、そして音楽はイギリス系譜が色濃いジャンルです。特に音楽に関しては、昨年10月の “オアシス” のワールドツアー・日本公演があった事もあり、ブリットポップが日本で盛り上がっているようです。今回は「なぜ日本人はイギリスが好きなのか?」を当ブログに沿ったテーマ毎に検証していきたいと思います。

・イギリス王室

このブログのテーマとはあまり関係がないのですが、まずは「イギリス王室」について触れていきます。冒頭でも述べたように、日本のワイドショーではたびたびイギリス王室が登場します。王室制度を引いている国は世界にも多数あるのですが、日本のテレビではイギリス王室の露出度が高いです。悲劇のヒロイン・ダイアナ妃、中流階級出身のキャサリン妃、そして最近ではンリー王子とメーガン妃など、話題には事欠きません。日本では皇室好きが多いのも手伝って、イギリス王室も好まれているのでしょうか。そしてイギリス王室には、美形が多く、セレブ感があることも人気の理由だと思います。

しかしイギリス王室は、一昔前に木村拓哉主演で話題となった「華麗なる一族」のように、壮大な歴史、権力闘争、愛憎劇、そしてスキャンダルに彩られており、ドラマ以上にドラマチックな存在でもあります。1936年、不倫の末に王位を捨てて退位したエドワード8世チャールズ皇太子(現在はチャールズ3世)絡みでは、ダイアナ妃との結婚生活破綻、カミラとの不倫関係、そしてダイアナ妃の不可解な事故死。最近では、問題児ヘンリー王子がメーガン妃と結婚後、確執の末に「王室離脱」しました。これらは氷山の一角であり、他にも様々なスキャンダルが起こっているのです。

お淑やかな日本の皇室に比べたらかなり破天荒なイギリス王室、日本人はセレブへの憧れというか、ドラマを見てるような気分になり、非常に気になる存在なのです。さらに詳しく知りたい方は、下記の動画をご覧ください。

・バイク

続きまして当ブログのメインテーマである「輸入バイク」、Made In England が色濃いジャンルです。今やハーレーに迫る勢いで日本市場で増えている「トライアンフ」、そして現在はインド産になっていますが、ルーツはイギリスにある「ロイヤルエンフィールド」など、勢いのあるバイクメーカーがあります。またみんな大好き「カフェレーサー」発祥の地は、イギリスのロンドンです。スポーツバイクこそドゥカティやアプリリアなどのイタリア勢が強いですが、クラシックバイクはイギリスの影響が強いと言えるでしょう。またコアなイギリス産バイクにはノートンやBSAがあり、本当に渋いクラシックバイクを作っています。またバイク界のロールスロイスと言われる「ヴィンセント」も、Made in Englandです。

イギリスのバイクって伝統と格式があるのに、どこかエレガントさも持ち合わせています。1901年に創業したロイヤルエンフィールド、その翌年に創業したトライアンフ120年以上続いているのは奇跡のバイクメーカーと言えるのではないでしょうか。そしてカフェレーサーに乗ったロッカーズと、改造ベスパに乗ったモッズのカルチャーもイギリスから生まれました。日本人が大好きな乗り物や文化、そしてファッションがイギリス発祥なのです。このような投稿をポストしていると、自身のカフェレーサーが早く不治の病から復活して欲しいと、切実に思います。

⬇️ブログ開設初期に書いた「カフェレーサー」の投稿

⬇️クラシックバイクに合わせたいベルスタッフのオイルドコットンジャケット

⬇️ベルスタッフよりカジュアルに着たい場合はバブアーがオススメ

・革ジャン(ロンジャン)

もう一つのメインテーマである「革ジャン」は、大きく分けてアメジャンとロンジャンに分類されます。アメジャンを代表するブランドといえば「ショット」、ロンジャンを代表するブランドは「ルイスレザーズ」。どちらも甲乙つけ難いほど有名なレザーブランドですが、日本人が好きなのは後者のルイスの方でしょうか。確かにアメジャンの男臭さ・無骨さは素晴らしいのですが、ロンジャンには前者にはないお洒落さとエレガントさがあります。それはロンジャンの作り方がテーラーからきていること、そして前傾姿勢のバイクに乗る為に作られていることが関連しています。筆者がバイクに乗る際、アメジャンよりもロンジャンを着るほうが、しっくりきます。それは筆者のバイクがアメリカンではなく、前傾のスーパースポーツやカフェレーサーであることに他なりません。

ルイスレザーのサイクロン(ホース&シープ)

そしてロンジャンは、前章でも触れたカフェレーサーやロッカーズに由来しています。その代表格である「ルイスレザーズ」は1892年に創業、今年で134年という長い歴史があります。世界で本国イギリスの次いでルイスが売れている国は、圧倒的に日本のようです。やっぱり日本人はロンジャンが好きなのがよくわかりますね。ロンジャンの括りでいくと、英国ブランドの「ジェームスクロース」、以前はイギリスで生産していた事もある日本ブランド「666」、ロンジャンを忠実にトレースして作られている日本ブランド「アディクトクローズ」などがあります。どのブランドも、シルエットはタイトめで、着丈・袖丈は長めに作られているのが特徴となっています。

⬇️ジェームスクロースのダブルライダース

⬇️666のシングルライダース

・サッカー

今年2026年6月、サッカー界最大のイベント「ワールドカップ」がアメリカ・カナダ・メキシコで開催されます。サッカーの母国・イングランドはワールドカップ優勝回数1回と、ブラジル・イタリア・ドイツ・フランスなどの強豪国に比べると見劣りします。しかしながらクラブチームに目を移すと。世界の有能なサッカー選手の多くが、イングランドでプレイしています。それならスペインもありますが、強いのはレアルマドリードとバルセロナの2チームくらい。首都ロンドンを本拠地にするプレミア一部のクラブチームが、7つ(アーセナルやチェルシーなど)もあるのは異常事態です。そのプレミアリーグでプレイする日本人選手は、三笘薫や遠藤航、鎌田大地などがいますが、彼らでさえもイングランドのビッグクラブで活躍し続けるのは至難の業です。

そんなハイレベルな攻防が繰り広げられているプレミアリーグですが、一昔前に2人のシンジが活躍していたのをご存知でしょうか?1人目は、ドイツのドルトムントで無双し、名門マンチェスターユナイテッドに移籍した「香川真司」。現在のプレミアリーグでトップ争いをしているのは、マンチェスターシティ・リバプール・アーセナルです。しかし、香川が所属していた頃のマンUは、名将ファーガーソン監督の元、つねに優勝争いをしている常勝軍団でした。香川と一緒に攻撃陣を牽引していたのが、ルーニー(イングランド代表)やファン・ペルシー(オランダ代表)だったことを思い返すだけでも、ニヤニヤが止まりません。ファーガソンがマンUの監督を続けていてくれれば、香川はもっと長くイングランドで活躍していたことでしょう。(香川移籍1年目終了後、ファーガソンは退任)

⬇️プレミアリーグで日本人唯一ハットトリックを達成した香川真司

そしてもう1人のシンジは、「岡崎慎司」。泥臭いプレイで日本代表歴代3位の50ゴールを決めてきた岡崎ですが、ヨーロッパでは長らくドイツでプレイしてきました。2015年、プレミアリーグのお世辞にも強いとは言えない「レスターシティ」に移籍すると、献身的なプレイでチームに貢献。移籍一年目には「ミラクルレスター」が発動し、見事にプレミアリーグ優勝を果たします。30試合以上出場して、プレミア制覇を勝ち取った日本人選手は岡崎のみで、且つ一部と二部を行き来するような弱小クラブでの優勝は快挙です。ハイレベルな選手が多いプレミアの中で、岡崎はお世辞にも上手い選手とは言えないのですが、FWや攻撃的MFにしては本当によく走り、守備をする選手でした。そしてここぞという所では、身を投げ出してダイビングヘッドする魂のストライカー「シンジ・オカザキ」は、レスターファンに愛されていました。

⬇️レスター岡崎の芸術的バイセクルシュート⚽️

香川や岡崎の頃とは違い、昨今の日本代表はほぼ全員が海外でプレイしています。彼らが最終的にプレイしたいと思う国がイングランドなのです。日本の海外サッカーファンは、皆プレミアリーグを見ています。そしてプレミアのスピード感、スペクタクルな展開が大好きです。今年のワールドカップ、果たして日本とイングランドが勝ち残っていけるでしょうか。

・音楽

そして日本人がある意味一番好きなのは、Made in England の音楽です。古くはビートルズやローリングストーンズ、ザ・フー、そして冒頭でも触れたオアシスもいます。その他には、クイーン・デビットボウイ・エルトンジョンなど、挙げていけばキリがありません。筆者は以前、自身の「音楽遍歴」について書いた投稿で、「UKロック」について言及しており、実はイギリスの音楽が大好きです。ここでは、2009年に解散し、2024年に再結成したオアシスについて、少し掘り下げたいと思います。

⬇️(左)ビートルズのアビーロード(右)オアシスのバーウィック通り

*日本人はなぜ「オアシス」が好きなのか

遡ること21年前の1994年、USグランジロックの象徴的存在だったニルヴァーナの “カートコバーン” が自殺。奇しくも同じ年にオアシスがリリースした1st Album「Definitely Mabe」がイギリスで大ヒットしました。1994年は、世界のミュージックシーンがグランジロックからブリットポップに移り変わった年と言われています。翌年に満を辞して出した2nd Album「Morning Glory?」が爆発的ヒットを飛ばし、オアシスはイギリスを代表するロックバンドになりました。ところが1997年の3rd Album「Be Here Now」辺りから、中心メンバーのノエル・リアム兄弟の喧嘩が絶えず、ドラッグに溺れ、メンバーが固定しないなど、オアシスは迷走していくことに。2000年代に入ると、良い曲が書けない、音楽の方向性が定まらない、リアムの声が出ないなど、オアシスにとって低迷期でした。そして大きな浮上のきっかけもなく、2009年に惜しまれながらも解散に至りました。

まさに “生者必滅会者定離” を次でいく「オアシス」が、2024年になんと再結成。ギャラガー兄弟が仲直りし、体調を整え、もう一度ワールドツアーをしようと15年ぶりに表舞台に戻ってきました。そして2025年10月に行われた東京ドーム公演も大成功。オーディエンスは我々のような中年世代が中心と思いきや、リアルタイムではない10代20代の若者たちがオアシスを見にきていました。コンプラが厳しくなっている昨今、オアシスのような破天荒なロックスターが逆に新しいのかもしれません。下層階級からのし上がってきたリアルなミュージシャンに、日本の若者は心酔し応援したくなるようですね。そしてオアシスの曲は、どこかカタルシスを感じ、メロウでシンガロングしやすいのも特徴です。筆者も昔を思い出しながらオアシスを聞いてみると、今でも色褪せない名曲が多いことに気付かされました。リアルタイムではDefinetely Maybe(1st)とMoring Glory?(2nd)しか聞いていませんでしたが、その2枚がベストオブ・オアシスだと思います。強いて一曲選ぶなら、自分は「Don’t Look Buck in Aunger」でしょうか。

ⒸBig Brother Recordingsより引用

*伝説的パンクバンド「セックスピストルズ」の活動期間はわずか2年??

そしてもう一つ、イギリスの音楽を語る上で忘れてはいけないバンドがあります。それは “パンクロック” の象徴的存在である「セックスピストルズ」。1975年に結成されたイギリスの4人組パンクロックバンドで、活動期間はわずか2年ちょっとながら、全世界に強烈なインパクトを残しました。シングル「Anarchy in the U.K」でデビューしたセックスピストルズは、反体制・反権威的な歌詞や挑発的なパフォーマンスで、注目されることに。当時のイギリスは不況が続き、若者が将来を不安視する「混沌」とした時代。そんな中、若者の怒りや虚無感をそのまま代弁した「セックスピストルズ」は、マルコムマクラーレン(プロデューサー)による炎上商法も相まって、若者たちの希望の星になっていきました。オリジナルとしては唯一のAlbum「Never Mind the Bollocks(邦名:勝手にしやがれ)」は全英1位に輝きましたが、ここが彼らの頂点でした。1978年にボーカルのジョニー・ロットンが脱退し、惜しまれながらもセックスピストルズは解散することになりました。(その後数回に渡り再結成されますが・・・ビジネスの匂いしかしません)

⬇️セックスピストルズ唯一のオリジナルアルバム

⬇️「勝手にしやがれ」デザインのT-shirt

そしてセックスピストルズを語る上で必ず出てくるのが、2代目ベーシスト「シド・ヴィシャス」。1977年、初代ベーシストのレン・マトロックが脱退したことにより、シドはピストルズに加入。ほぼベースが弾けない、問題児で破天荒なシドでしたが、ある意味悪目立ちする存在感が、ピストルズをスターダムに押し上げたと言っても過言はないでしょう。端正なルックスやファッション(鋲ジャンや首のチェーンは有名)、ベースを低く構えて演奏する姿など、若者の象徴的なアイコンになりました。ピストルズ解散後、シドはさらに注目されることになります。恋人ナンシーが殺害され自身が容疑者とされた「ナンシー事件」、その後、彼はヘロイン中毒によるオーバードーズで21歳の若さで亡くなりました。まさにパンクな生涯を送ったシド、筆者も含めたリアルタイムで知らない世代にも、彼は “ロック史上最も危険でイケている1人” として神格化され続けています。

⬇️後に映画化されたシド・アンド・ナンシー

オアシスもセックスピストルズも、決して裕福とは言えない労働者階級から生まれたロックですが、彼らが作る音楽には湿度と内省的な感情が同居しています。オアシスはブリットポップ、ピストルズはパンクとジャンルは少し違いますが、根底にあるのが反体制や反骨心によるもの。そんな陰の部分とそれを放出したいエネルギーの爆発が、日本人を虜にさせるのかもしれません。

・やっぱり日本はイギリスが好きだ

というわけで今回は「なぜ日本人はイギリスが好きなのか?」というお題の元、イギリス王室・バイク・ロンジャン・音楽をテーマに深掘りしてみました。イギリスのカルチャーは、一見華やかで煌びやかに見えるのですが、湿っぽさや内相的な感情が同居しています。アメリカだけでなく、他のヨーロッパ諸国にもない特別な雰囲気と歴史を感じます。日本人は、そんなイギリスの「品格」と「不良」が同時に成立している所に、シンパシーを感じているのではないでしょうか。筆者も、情緒的でどこかサブカルを匂わせてくれるイギリス文化が大好きです。バイクもファッションも音楽も、すごく魅力があって日本人的だと思っています。これを読んだ方は、ぜひイギリスに触れてみて下さい。そんなことを言いながらイギリスに行った事がない筆者ですが、訪れた際は “聖地巡礼” して、革ジャン買って、プレミアリーグ見にいきたいです。ここまでご購読ありがとうございました。

⬇️UKロックに触れている自身の音楽遍歴⬇️

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