2気筒エンジンの魅力

バイクという乗り物の特徴は、2輪でバランスを取りながら傾けて走ること、そして人間とエンジンが非常に近いことです。そのエンジンの特徴が、バイクの個性を決定づけると言われています。現在市販されているバイクのエンジンは、単気筒・2気筒・3気筒・4気筒・6気筒(レアですが)があります。これまで管理人は大型バイク5台乗ってきましたが、MVアグスタの3気筒以外は全て2気筒。なぜここまで2気筒のバイクに惹かれてしまうのでしょうか?その魅力について初心者ならではの視点から、乗り味や感覚的なことを中心に綴っていきたいと思います。

空冷2気筒の中に1台水冷2気筒がいます

*2気筒エンジンとは?

2気筒エンジンとは、気筒数が2つ、つまりシリンダーが2つあるエンジンの形式になります。気筒数が少ないほど、構造がシンプルで軽くなるのですが、出力が小さくなり振動が大きくなります。それなら大型車の4気筒エンジンが高出力で振動が少なくて良いと思いますが、一般公道ではハイパワーすぎてマシンの能力を発揮できません。そしてシリンダーが4つあるので、車体幅が大きくなり、重量も重くなります。対して大型車の2気筒エンジンは、大排気量が故に低回転でも力強いトルクと加速感があり、重量も4気筒より軽いので、一般公道では楽しさを味わえるのです。(但し鉄を多用している鉄馬、ハーレーは大型4気筒車よりだいぶ重いです)

それでは、管理人の今まで乗ってきた2気筒エンジン・3メーカーの特徴や乗り味を紹介していきます。

⑴ ハーレーダビットソンの2気筒

管理人が初めて購入した大型バイクが、ハーレーダビットソン・ファットボーイ。映画ターミネーター2で、シュワルツネッガー扮するT-800が乗っていたバイクの後継モデルです。エンジンは、空冷4ストロークV型2気筒OHV2バルブのツインカム103。排気量は1680ccなので、840ccのシリンダーが2つということになります。そしてハーレーのエンジンの特徴は何と言ってもクランク角45度Vツイン。

2つのシリンダーの角度(クランク角)が45度ということです

この45度というシリンダーの角度が、ハーレーの不規則なリズムを奏でる要因になっています。そして45度Vツイン・レイアウトに加え、2つのピストンが1つのクランクピンで連結されています。前シリンダーが爆発した時と、後ろシリンダーが爆発した時とでは、クランクが回転する量が異なる上に、前後でクランクを回す抵抗も違うので、回転スピードが速くなったり遅くなったりを繰り返しています。

CLUB HARLEYさんのページより引用
ハーレーのエンジン音をYoutube動画にアップしました

この「ドドドドドドドド」という空気が揺れる鼓動こそが、ザ・ハーレーサウンドですよね。そして大排気量が故に、低速域でも野太いトルクで進んでいく推進力が、ハーレーのV型2気筒の魅力でもあります。アメリカンクルーザーらしく、見通しの良い広い道をドコドコと走りたくなるエンジンですね。

しかしながら、排ガス規制が年々厳しくなり、今までずっと空冷を作り続けてきたハーレーも、変化を迫られております。今年2022年度から展開しているモデルは水冷エンジンになっており、従来の音や鼓動感を求めるのならば、中古での空冷エンジンモデル購入一択になります。

⑵ ドゥカティの2気筒

ドゥカティの2気筒と言えばLツインがあまりにも有名です。90度V型2気筒エンジンなのですが、エンジンの配置がL型に見えるため、そう呼ばれるようになりました。幸運なことに管理人は、2022年にドゥカティLツインを2台を所有することができました。

現在所有している848Evo コルセSEは、水冷4ストロークV(L)型2気筒4バルブのエンジンを搭載しています。エンジン名は、テストストレッタ・エボルツィオーネで、排気量は849cc。848の兄貴分の1098エンジンをダウンサイジング化し、一般的な速度域からハイスピードレンジまでスムーズに加速してくれるエンジンになっています。

848の水冷Lツイン(Virgin Ducatiさんより引用)

2022年8月まで所有していた900SSは、空油冷4ストロークV(L)型2気筒 OHC2バルブのエンジンを搭載しています。燃料供給装置は、キャブレター式で、排気量は904cc。30年以上前に開発されたエンジンなので、現代のバイクと比べると非力感は否めませんが、アクセルワーク・ギアチェンジ・ブレーキングを駆使して走れば、十二分に走れるバイクです。そして現在のドゥカティ・スポーツバイクにはない、空冷エンジンの鼓動感・トルク感を肌で感じれるのが900SSです。

900SSの空油冷Lツインエンジン

水冷と空油冷のLツインは味付けや音質こそ違いますが、ガラガラ音を奏でるドゥカティらしい2気筒です。Lツインの鼓動感とトルク感は、何か生き物に跨っているような不思議な感じがします。ある人は、「Lツインの鼓動感は馬が後ろ足で地面を蹴って進む感覚」と言っていましたが、乗ってみるとまさにその通り。そして国産4気筒にはないエンジンの荒々しさとこの鼓動感が、ドゥカティスタを魅了するのだと思います。

Ducati 848EvoコルセSEのマフラーを、ノーマルからテルミニョーニに変えてみました動画をUP。是非ドゥカティ・Lツインサウンドチェックしてみて下さい。

⑶ トライアンフの2気筒

管理人がV型2気筒のハーレーから並列2気筒のトライアンフに乗り換えたのは、2021年の夏。スラクストンという、並列2気筒を搭載した本場イギリスのカフェレーサーに魅せられて、買い替えを決意しました。並列2気筒と言っても、クランク角(位相角)が180度、270度、360度とメーカーによって様々です。

最近のトライアンフ2気筒エンジンは、270度クランクを採用しています。360度が1回転ですから、270度だと90度ずれてきます。これが90度V型2気筒(ドゥカティなど)と同じタイミングになり、気持ちの良いエンジン音を奏でてくれます。管理人のスラクストンRのエンジンは、水冷4ストローク並列2気筒、排気量は1200cc 。つまり、600cc のシリンダーが2つということです。

一昔前の空冷・キャブレターに見えますが、これは昔をオマージュしているデザインで、実際はラジエター付きの水冷エンジン・インジェクション仕様になっています。

エンジンフィーリングは、ハレーやドゥカティに比べると静かで紳士的な感じがしますが、低速トルクも粘るし、アクセルを開ければグイグイ進んでくれます。特にスラクストンRやスピードツインに積んでいる2気筒エンジンは、最高出力が97ps/6,750rpmで、トライアンフ2気筒の中でもスポーティーな味付けになっています。高速走行もワインディングも軽快に走れるバーチカルツインは、カフェレーサーとは思えない仕上りです。

同じスラクストンR乗りのMitoさんページ

バイク仲間でもある、同じスラクストン1200R乗りMitoさんのインプレ動画を貼っておきます。スラクストンは、エンジンサウンドが心地良いマシンであることが、よくわかります。そしてMitoさんはインプレッションが上手なナイスガイです。

まとめ

ハーレーの45度V型2気筒・ドゥカティの90度L型2気筒・トライアンフの270度並列2気筒をインプレッションさせていただきました。どのメーカーの2気筒も個性があって、乗り手をワクワクさせてくれる素晴らしいエンジンです。そして各メーカーは、自転車にエンジンをつけた単気筒バイクから始まり、歴代のメカニック達が研究に研究を重ね、現在の優れた2気筒に進化していったことを忘れてはなりません。そしてこの先、燃料を使った内燃機関がなくなるかもしれませんが、当面の間は2気筒エンジンはまだまだ進化していくと思います。次は、4気筒でも2気筒でもない、3気筒の魅力に迫っていきたいと思います。

1件のコメント

  1. ピンバック:3気筒エンジンとは? – Imported motorcycle Lovers

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