こだわりのベジタブルタンニン鞣しレザーアイテムを紹介

・こだわりのレザーアイテムとは?

私はレザージャケットやブーツが大好きで、最近気がついたら増えています。おそらく病気だと思います(笑)しかし冒頭で述べた通り、レザージャケットは四季のある日本では一年中着ることができません。それでもレザーをずっと身に付けていたい筆者は、ジャケットやブーツ以外のアイテムにもレザーを取り入れています。ここ半年で購入したレザー達は、下記の通りです。

そしてこれらのアイテムがベジタブルタンニン鞣しであることが、私の中で重要です。日本に流通している革製品の85%が大量生産しやすいクロム鞣しと言われています。そんな中、手間のかかる希少なベジタブルタンニン鞣しを選ぶのは、理由があります。化学繊維ではなく革をチョイスしたからには、革特有の経年変化(エイジング)を味わいたいことに他なりません。ベジタブルタンニン鞣しの革は使えば使うほど、味が出て自分色に育てられる醍醐味があります。

ウォレットに関しては、前の天神ワークスの投稿で紹介しましたので、今回は割愛させて頂きます。

↓天神ワークスの過去投稿はこちら

それではいよいよ本題に入っていきます。珠玉のレザーアイテムwithベジタブルタンニン鞣しを紹介していきます。

実は筆者は、キャップを10個くらい持っています。というのもバイク乗りはメットを被るので、髪型がすぐ崩れてしまいがちです。それを誤魔化す(笑)ためにも、帽子は必要不可欠なアイテム。バイクメーカー系を中心に、綿素材や化学繊維のキャップは沢山持っていますが、理想のレザーキャップは所有していませんでした。合皮(PUレザー)やクロム鞣しのキャップはよく見かけるのですが、フルベジタブルタンニン鞣しのモノは中々売っていません。それでも根気よくリサーチした結果、理想的なレザーキャップとレザーハットを購入することができました。

・BRUNEL&Co. HATMAKERS

東京都渋谷区原宿の明治通り沿いにお店を構える、KLOOTCH と BRUNEL&Co. HATMAKERS。前者はレザージャケット、後者はレザーの帽子を製作しているブランドです。少し前にInstagramがきっかけでこのブランドを知り、革や縫製のこだわりに惹かれてオーダーを入れることにしました。革の帽子の種類は、ベースボールキャップ、キャスケット、セーラーハット、バケットハット、ロールキャップとかなり豊富なラインナップがあります。革もカウハイド、スエード、ホースハイド(茶芯)、ディアスキンを使用し、全てフルベジタブルタンニン鞣しです。原宿のショップで1つ1つ手作りで製作している為、完全受注生産です。オーダーを受け付けている時期に注文すると、納期は1〜2ヶ月で上がってきます。

2月末日、種類が豊富すぎるのでかなり迷ったのですが、一番被りなれているベースボールキャップを注文することにしました。他の帽子と違って裏地がなく被りやすいと思ったからです。そして待つこと約1ヶ月、4月某日に宅配便でステアハイドのベースボールキャップが到着しました。実物は思っていた以上に革の質感が素晴らしく、また薄くて柔らかいので、非常に被りやすいキャップでした。ベジタブルタンニン鞣しのしっかりしたキャップって探してもないので、かなり嬉しい買い物になりました。これから沢山被って、しっかりとエイジングさせていくのが本当に楽しみでなりません。

・THE H.W. DOG & C0.

もう一つは、2015年よりスタートした新進気鋭の総合帽子ブランド「THE H.W. DOG & Co.」。機械生産が始まる以前の1860〜1930年代ビンテージ帽子作りを継承し、ミリターリーやワークウエアのデザインを帽子に落とし込んで、1つ1つ手作りで製作しています。THE H.W. DOG & Co.はレザーキャップメーカーではないのですが、ベジタブルタンニン鞣しのカウハイドを使用したレザーハットを見つけたので購入してみました。

バケツをひっくり返したような形からバケットハットと呼ばれるデザインで、オールブラックの中に佇むホワイトカラーのブランドロゴがいい感じです。購入して2ヶ月になりますが、適度にオイルやマスタングペーストを入れて馴染ませています。そのせいもあってなのか、質の良い革が柔らかく変化してきており、非常に被りやすいレザーハットに育ってきました。そして上部や側面にシボが出てきており、エイジングもいい感じです。スタンダードなベースボールキャップとは違ったスタイリングができるので、これからも重宝することでしょう。

↓はTHE H.W. DOG & Co.のハットですが、上記のレザーバケットハットとは違うモデルです

数あるレザーアイテムの中で、一番身に付けている時間が長いのが実はベルトではないでしょうか。ジャケットもシューズも帽子も1日中身に付けていることは少ないですが、ベルトは朝起きて着替えてから、夜寝巻きに着替えるまで常に一緒にいます。ということはベルトが一番エイジングするような気がします。そんな一番使う時間が長いベルトなので、こだわりのものを選びたいところですよね。

・Vintage Works

そこで筆者がチョイスしたのが、1992年に創業した「Vintage Works(ヴィンテージワークス)」。

ベルト作りに特化したこのブランドは、海外製品に負けるとも劣らない技術、クオリティ、デザイン性そして堅牢性には定評があります。自然由来のベジタブルタンニン鞣しのレザーを使用したベルトは、1本1本で表情が異なります。それが味であり、使えば使うほどエイジングをしていくビンテージワークスのベルトは、もはや生き物です。また革だけでなく、バックルなどの金属製品にもこだわり、全てのベルトにシリアルナンバーがついています。ブランドを創業して30年以上、手作りで22万本以上ベルトを製作してきた、本当に凄いベルトメーカーです。

昨年購入したベルトのシリアルナンバー

そして昨年私が購入したのが、DH5536(茶芯)のサイズ35/89。茶芯モデルなので、表が黒で裏側が茶のベルトです。シンプルでレトロな真鍮シルバーのバックルがいい感じです。バイクに乗る格好からカジュアルスタイルまで、幅広く使えるデザイン。そして新品でありながらどこかビンテージの風合いを感じさせてくれる、ビンテージワークスのレザーベルト、選んで間違いないアイテムだと思います。

最後に紹介するのはレザーバッグ。筆者の愛車BMWカフェは、一人乗りのシングルシート仕様で、荷物が全く積めません。カフェレーサーの美しい形を崩したくないので、サイドバッグやタンクバックもつけていません。ですので、そこそこの容量を運びたいならリュックタイプが必須になってきます。バッグを探していて思ったのですが、レザー仕様のリュック、しかもベジタブルタンニン鞣しにこだわると作っているメーカーは数えるほどしかありません。

・VASCO

バッグを探し続けて三千里、筆者は「VASCO」というブランドに漂流しました。大航海時代、新しい海を開拓した偉大な航海者であり探検家であるVASCO DA GAMAより、飽くなき挑戦精神を物作りに反映させたいとの思いから、ブランド名を「VASCO」と名付けられました。またVASCOのコンセプトである「旅の道具」として、VASCOのバックを担いで旅に出たくなるようなそんなバッグメーカーです。

九州・熊本の地にVASCOを取り扱っているショップはありませんが、ネットをフル活用してVASCOのレザーリュックを探しました。実物を見なくても、HPから革へのこだわりがヒシヒシと伝わってくる、VASCOは買うに値するだろうと判断しました。YahooショッピングのVASCOを多数扱うショップさんで、下記のレザーリュックを注文することにしました。

*LEATHER VOYOGE 2WAY RUCKSACK

1900年初頭にかけて、船旅用ランドリーバッグとして貴族たちに大流行したバッグをモダナイズした2WAYバッグです。
ショルダーを着脱すればハンドバッグとして使用できます。背面ファスナー、フラップから荷物の出し入れができます。通称”スティーマーバッグ”と呼ばれ、ハードケースのトランクなどが主流だった時代、トランクに収納できるキャンバスバッグの原点とも言われています。アンティークの活版印刷用スタンプで一点一点スタンプしました。『荷物を詰め込んで放浪したくなる』を意味するBaggage Load Wanderlustの頭文字をとったB.L.W.が刻印されます。(VASCOのHPより引用)

注文してから3日後、宅配便でLEATHER VOYOGE 2WAY RUCKSACKが到着。カラーは、ブラック・ブラウン・キャメルから選べたのですが、手持ちの革ジャン(黒と茶)との相性を考えてキャメルを選択。これが結果的に大正解でしたね。箱を開けると、新品なのですが、どこかヴィンテージ感漂う、素晴らしい表情をしたレザーバッグに出会うことができました。レザーは、姫路の国内ヌメ専門のタンナーと共同開発したベジタブルタンニンなめしのヌメ革(キップレザー)を使用。ハンドメイドによるバフ加工・オイルドフィニッシュで引き出した味わいのある風合いが印象的で、使えば使うほどエイジングが楽しめるレザーバックです。

VASCOのバッグは、革以外のディテールにもこだわっています。真鍮製のゴールド金具をあしらい、背中のファスナーからもインナーにアクセスできます。そしてショルダーストラップにはクッション材が取り付けられており、リュックを背負っていても重さが軽減される作りになっています。値段はそこそこ高いですが、購入して損はない素晴らしい一品だと思います。

*ショルダーストラップが長すぎたので、馴染みのリペアショップで短くしてもらいました。177cmの筆者でもだいぶ余る長さだったので、購入された方はお直しをオススメします。(メーカーに出すと数ヶ月かかりそうな感じでした)

↓VASCOのボストンバッグもいい感じですね

ということで今回は、「筆者こだわりのベジタブルタンニン鞣しレザーアイテム」を紹介させて頂きました。如何だったでしょうか?王道の革ジャンやブーツ以外にも、ベジタブルタンニン鞣しの革を取り入れることでエイジングを楽しむことができます。紹介した4つのアイテムは全て牛革だったので、次はホースハイドの茶芯アイテムを手に入れたいと思います。レザーラバーの皆様は、ぜひ一年中レザーアイテムを身につけて楽しんでいきましょう。ここまでご購読ありがとうございました。

↓革のエイジングについては下記の投稿をご覧ください↓

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