憧れのルイスレザーを注文(1年以上待ち)

8月後半に差し掛かってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?相変わらず暑い日々が続いています。もうすぐ9月、秋はすぐそこまで来ていると思います、いや早くきてくださいautumn(笑)秋といえば、ツーリングには最高のシーズンです。管理人は秋のツーリングに向けて、アパレルを新調したいと考えています。今年はバチバチにカスタムされたBMW旧車カフェレーサーを手に入れたので、このバイクに似合うレザージャケットを是非とも購入しようと企んでいます。そして先日調査のために、福岡の原宿と言われる”大名” にお目当てのレザーを見に行っていきました。値段が高いから敬遠していましたが、ずっと欲しかったあの革ジャン。イギリスが誇るバイカー御用達のレザーブランド「ルイスレザーズ」です。ということで今回は、ルイスの歴史から憧れのルイスレザーズを注文するところまで、大いに語っていきたいと思います。

福岡のRADIO7さんにて撮影

1. ルイスレザーズとは?

カフェレーサー好きやイギリス音楽好きなら、誰もが知っているルイスレザーズ。第1章ではルイスの歴史について少し触れていきたいと思います。

・航空業界のレザーウエアを作る

イギリスを代表するレザーウエアブランド「ルイスレザーズ」。1892年に創業者D・ルイスが「Dルイス・リミテッド」の名前で起業しました。ロンドンのグレート・ポートランド・ストリートに1号店をオープンし、当時はレザーウエアではなく洋服仕立て及び防護服を作っていました。転機となったのは1926年。新たな産業として当時注目を集めていた航空業界で、パイロットが極寒の中操縦するためにレザーウエアが必要とされていました。そこでDルイスは本格的にレザーアイテムの制作に取りかかり、航空業界に参入。1929年に会社が法人化することになります。

・AVIAKITの意味

ルイスレザーズのロゴトレードマーク「AVIAKIT」は、航空の意味を指す「AVIATION」と、装備の「KIT」を足して生まれた言葉だと言われています。デザインこそ年代によって変わっていきますが、航空業界のレザーウエアが、ルイスレザーの原点であることがよく分かります。

・オートバイ産業の発展

1930年代は、イギリスのオートバイ産業が著しく発展し、それに伴いライダー達が耐久性と高い機能性を持つ、レザーに注目し始めます。そして1940年代に、ルイスレザーズはオーダーメイドでのレザージャケット制作を始めることになります。1950年代に入ると、レーシングライダー達がルイスレザーズを着用し、ルイスは爆発的な人気ブランドとなっていきます。この頃になると一般ライダー達が、カジュアルブランドとしてルイスレザーズを着用するようになりました。

・映画俳優やミュージシャンに愛されたルイスレザーズ

ルイスレザーズを世界のスターダムに押し上げたのは「BRONX(ブロンクス)」というモデル。BRONXはベルト付きダブルライダースで、ルイスの中ではアメジャンぽいデザインです。1953年に公開された映画「乱暴者(あばれもの)」で主演のマーロンブランドが着ていたライダースをモチーフにして作られたのがBRONX。この映画をみた若者達が、マーロンブランドにそしてルイスに憧れ、BRONXが大ヒットしたのは有名な話です。そしてこのBRONXをきっかけにして、アメジャン全盛だったレザーライダース界隈に、ロンジャンがムーブメントを起こしたと言われています。

SKANDAのHPより引用

また音楽業界で有名なのは、パンク界のカリスマ的バンド”セックスピストルズ” のシド・ビシャスが着ていた「DOMINATOR(ドミネーター)」です。DOMINATORはシングルライダースですが、シドジャンと呼ばれるようになり、こちらも大ヒットしました。このように著名なムービースターやミュージシャンがルイスを愛したことが、ルイスレザーズが世界的なレザーブランドに押し上げる、大きなきっかけとなりました。

SKANDAのHPより引用

・ライトニング・サイクロンの誕生

1960年のカフェレーサーブームもあり、若者の間でルイスレザーは大ヒットします。そして1963年、今やルイスの代表的モデル、「ライトニングNo.391」が発売。ライトニングのアジャスターは、アメジャンの主流であるハーフベルトではなく、左右ダブルサイドベルト付きで、これが英国スタイルと認知されるようになりました。また1973年には、バイク乗りをターゲットにした「サイクロンNo.441」がリリースされます。バイクのタンクに傷がつかないように、ウエストバンドをブレス・スタッズ止めにしたのがサイクロンの特徴です。1960〜1970年代に誕生した2つのダブルライダース(ライトニング&サイクロン)が今もなお世界中で愛され、多くのレザーブランドのお手本になっています。

2. お目当てのルイスレザーズ

120年以上の歴史を持つルイスレザーズには、数多くの魅力的なモデルが存在します。管理人はルイスレザーズを所有したことがない初心者なので、まずは王道の3モデルを狙っていこうと考えました。

1番人気のサイクロン

数あるルイスレザーズのライダースジャケットの中で、今一番人気なのがダブルライダースの「サイクロン」。何と言ってもライダーを意識して作ったモデルだけあって、タイトに見えながらもバイクに乗りやすい仕立てと、エレガントさが同居している素晴らしいライダースジャケットです。ワンポイントにもなっているウエスト・ベルトもユニークですね。

サイクロンと人気を二分するライトニング

現在、ライトニングは2種類のモデルが存在します。391ライトニングは、左右アジャスターベルトが前方についています。対して402ライトニングはアジャスターベルトが後方についており、前方からは見えません。それ以外のデザインの違いがないのですが、サイクロン同様に非常に綺麗に仕立てられたダブルライダースです。

・シドジャンで有名になったドミネーター

最後はシンプルな襟付きのシングルジャケット、「ドミネーター」です。腰にハンドウォーマーポケットやウエストバンドがついているモデルですが、シンプルでありながらどこか英国らしさが漂うレザージャケットに仕上がっています。

3. 革の種類選びとカスタム

革の種類やカラーが豊富なのがルイスレザーズの特徴です。そしてカスタムの仕方も沢山あります。追加価格も踏まえて順番に見ていきましょう。

A. ホースハイド:きめ細やかなハリと独特のツヤ感が特徴なのがホースハイド。ルイスの馬革は耐久性と柔らかさのバランスが優れており、10色のカラーが選べます。ホースは±0円で、黒以外のカラーを選ぶと+2,000円。

gossipさんのHPより引用

B. シープスキン:軽さと柔らかさが特徴で新品の頃からシボ感があるのがシープスキン。バイク乗りというよりはタウンユースにオススメで、ダークトーンのカラー4色が選べます。シープは±0円で、黒以外のカラーを選ぶと+2,000円。

gossipさんのHPより引用

C. ラットランドシープスキン:イギリスのラッドランド地方のシープスキンを使い、普通のシープよりシボ感が少なく光沢があります。残念ながら、2022年12月よりオーダーできなくなりました。

D. カウハイド:ずっしりとした重さ、硬さ、そして耐久性の強いのがカウハイド。タフに着込めは味が一番出ます。頑丈な革なので、バイク乗りに一番向いているでしょう。カラー展開は黒のみで、カウを選ぶと+25,000円。

E. ベジタブルタンニンカウハイド:2020年に新たにラインアップされた通称 ” ベジカウ” は、いわゆる茶芯のカウハイド。着ていくと経年劣化してヴィンテージレザーに育っていく訳ですね。ベジカウは黒のみで+70,000円。

カラー以外にもルイスレザーズは、様々なカスタムできます。

・ジップテープ:黒かベージュを選択(どちらも±0円)

・裏地:ブラックナイロンニット、赤キルティング+袖ゴールドサテン、赤コットン+袖ゴールドサテン(±0円)ウール製赤色タータンチェック+袖ブラウンサテン(+9,000円)ウール製ドッグトゥース(千鳥格子)+袖ブラウンサテン (+11,000円)と5種類から選べます。

・ウィングロゴの形状:楕円形(オーバル)か長方形(スクウエア)選べます(どちらも±0円)

・内ポケット追加:ジッパー付きで+5,000円

ルイスレザーズ公式より引用

・フィットパターン:レギュラーフィットかタイトフィットか選択可能(±0円)

gossipさんのHPより引用

・サイズ:Size 46、48は+10,000円、Size 50、52は+20,000円

・採寸オーダー:着丈、袖丈、裾巾(±5cm~)のみ調整が可能です。1〜3箇所、一律で+10,000円

他にも襟やベルトの色を変えたりすることもできます。ルイスはカスタムの幅が広いので、自分だけのルイスレザーズを作ることができますね。

4. ネットでルイスレザーズを探す

トライアンフのスラクストンRというカフェレーサーに乗り始めてから2年、ずっとルイスレザーズは気になっていました。そして暇さえあれば、ヤフオク・PayPayフリマ・メルカリを中心にネットで出品物や価格チェックしていました。ルイスはネットで出品されている中古品でも、決して安くはありません。状態のそこそこ良いものであれば、定価の7掛けから定価を上回るものまであります。

左のサイクロン・ホースハイドを新品で購入すると約200,000円(税込)、右のライトニング・カウハイドなら約225,000円(税込)くらいでしょうか。ルイスレザーズ取扱店で今からオーダーしても、1年から1年半待ちと言われています。1年も待てない・早く欲しいという方は中古品を買うため、ルイスは中古価格があまり落ちないようです。私もどちらかと言えば、買ったら早く着たいタイプなので、何度も入札しそうになりました。しかしながら昨年、ネットで666のライダースを購入して、サイズが合わずほとんど着ていないこともあり、ネット購入に中々踏み切れませんでした。666は約50,000円の革ジャンですが、ルイスの価格はその3倍以上、試着できないネットの中古品を買うのはかなり勇気が入ります。

5. そうだ、ルイスを見に行こう

それならルイスレザーズ取扱店に行って、まずは試着しようと思いました。ネットで調べるも熊本に取扱店はなく、一番近いのは福岡・博多市の大名にある “RADIO7“。熊本から福岡は近くはないけど、BMWカフェレーサーを手にしてから再びルイス熱が高まっているので、他の用事も絡めて行くことにしました。

そして福岡の原宿と言われる大名に到着。若者がたくさん集まるアパレルショップ連の一角にRADIO7はありました。お店の雰囲気はかなりオシャレな感じで、イギリスや音楽にまつわるアパレルが沢山ディスプレイされていました。

RADIO7の店内

そしてお店の奥にルイスコーナーが見えました。早速、店長さんにお願いしてルイスレザーズを試着させてもらうことにします。店長さん曰く、秋を前に吊るしのルイスを買う人も多く、在庫が数ヶ月前の半分になっているようでした。そしてお店には、なんと私が一番狙っている「ヴィンテージターコイズのサイクロン」がありました(驚)サイズを聞くと40で自分のサイズにピッタリ、これは運命かと思いました。しかしながらこれは店長の私物なので購入はできませんでしたが、試着はできました。ルイスのホースハイドは、シープスキンと間違えるくらい柔らかく、しかも軽いのです。それに加えて着心地も良いし、シルエットが素晴らしく綺麗でした。今まで色々な革ジャンを着てきましたが、レザーは重たくて硬いという概念を、ルイスのホースハイドは良い意味で裏切ってくれました。

6. ついにルイスレザーズ注文

黒のサイクロンやドミネーターを試着させてもらいましたが、心はすでに決まっていました。買うつもりは全くなかったのですが、実物を見てしまったのが運の尽きだったのか、”注文します” と店長に伝えてしまいました(笑)勢いというものは本当に怖いですね。というか勢いがなければ、20万円の革ジャンは買えません。

それともう一つ、注文を後押しすることがありました。ルイスレザーズは9月から大幅値上げするようで、9月以降にホースハイドのサイクロンを買うと2万円以上価格がUPするとのこと。1年以上待たないとダメなのは正直辛いですが、ビンテージターコイズ・サイクロンの吊るしや中古には滅多に出会えないので、一大決心しました。

ルイス原宿へのオーダーシート

注文したのは、店長の私物とほぼ一緒で、441サイクロン・ホースハイドのサイズ40・タイトフィット。カラーはビンテージターコイズ(以下ビンタコ)で、パッチはオーバル&ジップテープはベージュにしました。お値段は税込202,000円、高い買い物ですが後悔はありません。これで1年後、憧れのルイスレザーズオーナーになれます。

7. 次なるレザーの野望へ

ルイスを注文したことを忘れないように、ビンタコ革のキーホルダーも購入しました。私が何故ブルーでもターコイズでもない、このカラーにこだわったかと言うと、BMWのタンクカラーがビンタコだからです。帰宅してから、バイクとルイスのキーホルダーで記念撮影。カラーが程よくマッチングしており、良い感じではないですか。ビンタコのルイスを着てBMW・R100RTカフェに跨っている自分を、1年間妄想しておきます。

しかしながら、これから始まる今年の秋・冬にルイスはないので着れません(涙)私の中に沸々と「次なるレザーの野望」が溢れ出てきました。次回の投稿では、革ジャンを買っているかもしれませんが、乞うご期待ください。

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7件のコメント

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