ヘルニアになって、バイクについて考えてみた

バイク乗りの皆様、ご自身の体は健康でしょうか?

実は管理人、10月末にひどい腰痛を患い、日常生活に支障をきたしておりました。最初はベットから起き上がるのも一苦労で、まともに歩けない日々が数日続きました。これはダメだと思い、整形外科や整体にしばらく通院することに。腰が炎症を起こして押すと痛いので、電気治療を中心に施術。元来腰痛持ちなのですが、ぎっくり腰や滑り症かなぁと安易に考えていました。治療しながら1ヶ月が経過し、症状はマシにはなっているのですが、腰に違和感がずっと残っていました。12月上旬、全てを明らかにする為に、専門の病院へ出向きMRIを撮ってきました。

整形外科の先生:(写真を見ながら)うーん。やっぱり出てるね。

私:何がですか?

整形外科の先生:頚椎に白くてボコっとなっている部分があるでしょ?(下記写真の赤丸部分)

私:もしかしてヘルニアですか?

整形外科の先生:うん、腰の椎間板ヘルニアだね。

私:・・・。マジですか(汗)ヘルニアかぁ。手術しないと治らないんですか?

整形外科の先生:手術の選択肢もあるけど、注射で溶かす、焼くなどの治療法もあるよ。

ある程度予想はしていたのですが、私の腰はヘルニアと診断されてました。前からずっとヘルニアだったのかもしれませんが、前傾姿勢のセパハン(*)大型バイク2台と趣味のマラソンは、”百害あって一理なし”なのでしょうか。そういったことも含めて今回は「ヘルニアになってバイクについて考えてみた」という内容で、掘り下げていこうと思います。

*セパハンとは:セパレートハンドルの略語で、左右一体型のハンドルではなく、クラッチ側のハンドルとブレーキ側のハンドルが分かれた作りになっているものです。

1. 椎間板ヘルニアとは?

椎間板ヘルニアとは、背骨の間のクッション材である「椎間板(ついかんばん)」が変形して飛び出し、神経を圧迫することをさします。ただし、画像診断でヘルニアが確認されたとしても、それが即、症状に結びつくとは限りません。長い間無症状のまま、ある日突然痛みを感じたり、あるいはヘルニアができてからおおよそ半年ぐらいの期間で縮小したりするケースも少なくありません。椎間板から「飛び出たもの」のことをヘルニアと呼びますが実際は飛び出たものが神経に触っているかどうかが、着眼点となってきます。神経に触っていない小さなヘルニアは膨隆(ぼうりゅう)と呼ばれヘルニアとは区別されることが多く、膨隆は年齢的な変化で誰にでもできます。下図はヘルニアの形状別の呼び方です。(以上東京腰痛クリニックHPより抜粋)

上のMRI拡大画像からすると、自分の症状は2の突出です。調べてみると、即手術とかではなく、薬やブロック注射などで治療ををしながら、リハビリや筋トレで再発防止をしていくのが一般的なようです。それでも痛みがどんどん酷くなるようなら、手術も検討した方がよいと思われます。

筆者がヘルニアになってしまった主な理由は、下記の通りでしょうか。

❶トライアスロン・ロードバイクで体を酷使。特にトライアスロンバイクの前傾姿勢が良くない。

❷マラソンや日々のトレーニングで腰に負担がかかっていた。

前傾姿勢で乗るセパハンのバイクばかり乗っている。

❹柔軟性が驚くほどない。特に股関節は絶望的。

こうやって改めて記述してみると、ヘルニアになるべくしてなったような気もします。そして❹のように柔軟性がないことも腰に負担がかかる、大きな原因だと思います。❶に関してはもう続けていないのですが、❷〜❹についてこれから改善も含めて考えていかなければなりません。

最後に出場した佐渡トライアスロン大会(2019)↓ 水泳4キロ・自転車190キロ・ラン42キロ。腰に悪いことしかありません。

2. ヘルニアと診断された翌日に、マラソン大会?

上述で述べたとおり、❷のマラソンはヘルニアにとって良いことはありません。しかしMRIを撮ってヘルニアが発覚した翌日は、事前にエントリーしていた「青島太洋マラソン(宮崎)」の開催日。当初は腰痛がひどいので、宮崎に行ってラン友の応援を考えていました。しかしマラソン大会が近づくに連れて、少しずつでも腰はマシになっているし、熊本から2.5時間かけて宮崎に行くなら応援するより走りたいという気持ちが勝るように。そして前日、とりあえず走れるだけ走ってみようと、準備を始めました。←大馬鹿者です

そしてマラソン当日3時起床4時出発で、熊本から宮崎へ車で向かいます。7時半に特設駐車場に到着し、スタート地点へバスに乗りました。1万人規模のマラソンなのでかなりの人混みでしたが、無事スタート地点に到着。11月20キロ&12月20キロしか走ってない人が、フルマラソン42キロ走れるのだろうかと思いながらも、練習していないので全く緊張感はありません。まあ走れるところまで走ろうというファンランの気持ちで、青島太洋マラソン・スタートしました。

この日の気温は9時スタート時点で15度以上。12月にしては異例の暑さです。出足こそ人が多くてゆっくりペースでしたが、徐々にペースも上がっていき気持ちよく20キロまでは走ることができました。25キロ過ぎた頃だったでしょうか。腰に巻いたコルセットがお腹を圧迫し腹痛が発生。加えて右腿に張りがでてきました。ロキソニンテープを貼り一時的には復活しますが、27キロ前に限界を迎え、ランから歩きに。30キロ地点まで到達しますが、そこから足が前に進みません。30キロ地点でリタイヤを申し出ましたが、回収の車が戻ってくるのが1時間後(涙)。32キロ地点はゴール付近を通るので、あと2キロは頑張って歩くことにしました。走れないのは情けなくもありましたが、ヘルニアで全然練習できてないのに30キロ走れたと思うようにしました。そして3時間40分で10キロを残してリタイア。マラソン人生10年で初のリタイアでしたが、走る前からある程度予想はしていたので、清々しい気持ちでしたね。

無理をして腰を悪化させても仕方ないと思ったので、結果オーライです。それならマラソン走るなよという意見は、受け付けておりません(笑)。次回は来年2月の熊本城マラソン。そこまでに腰が改善すればいいのですが・・・。

3. ヘルニアとバイクの相性、セパハンとトレーニングを考える

ヘルニアについて調べていると、バイクとは非常に相性が悪いことが分かってきます。腰のヘルニア持ちの人に良くない現象や予防方法は以下の通りです。

⑴長時間に渡って同じ姿勢を取り続けない

⑵ずっと振動を感じる行為は避けましょう

⑶セパハンの前傾姿勢は、腰に負担をかける。バーハン(*)のバイクの方が負担は少ない。

バーハンとは:バイクの左右のハンドルが一本の棒、つまりバーとして繋がっているものを指します。 セパレートハンドル(左右で分けられているハンドル)とは異なり、ハンドルの位置が高いためポジションが取りやすいです。

こうやって見てみると、特に前傾姿勢のセパハンは、腰には良くなさそうです。しかしながら、バイクに乗る姿勢や部分的な筋トレをして腰痛を克服したという話も聞きます。1つ目は、腹筋を鍛えて筋肉のコルセットを作り、腰に負担を掛けないライディングフォームで乗る事です。2つ目は、柔軟性の向上でしょうか。第1章の❹でも述べた通り、私の股関節が絶望的に固いです。そして股関節の柔軟性がないことによって腰に負担がかかっています。この2つを克服すべく、現在はストレッチと腰回りの筋トレに尽力しています。

4. バーハンのバイクに乗るならどのバイクに乗る?

トレーニングはこれからずっと続けていきますが、とは言えセパハンのバイクはやはり腰には良くなさそうです。しかも私の場合、2台の大型バイク共にセパレートハンドル仕様。スーパースポーツとカフェレーサーの組み合わせなので、仕方がないことなのですが、将来的には一台はバーハンのバイクに変えた方がいいのかなぁと考えています。そこでこの章では、バーハンに乗るならどんなバイクに乗ってみたいかを少し妄想してみようと思います。

・スクランブラー

乗ってみたいバイクの1台目はスクランブラーです。中でも気になっているのが、ドゥカティとトライアンフのスクランブラーでしょうか。とにかくネオクラシックに振った出立ちに、ブロックタイヤを履いて未舗装路を走って見たいですね。←腰には悪い気がしますが・・・。ディライトさんのカスタム、トライアンフのボンドエディション(007)など、スランブラーには魅力的なカスタムやモデルがありますね。

・トラッカー

2台目はトラッカーです。トラッカーとは、フラットトラックレースのマシンをモチーフに、カスタムされた車両のこと。市販車で気になっているのが、インディアンのFTRですかね。以前大阪モーターショーで展示されていた、B’Zの稲葉さんのFTRフルカスタム車は、かなり際立っていましたね。ネイキッドバイクをトラッカースタイルにカスタムしていくのも面白そうです。

インディアンFTRカーボン(バイクブロスより引用)

・ストリートファイター

3台目はストリートファイターです。ドゥカティ仲間の中には、以前スーパースポーツに乗っていたけれど、乗車姿勢がキツイのでストリートファイターに乗り換えた人が何人かいます。ドゥカティのストリートファイターV4Sは、現行パニガーレV4Sと同様のエンジン(200馬力超)を搭載しており、スタイルもパワーもスパルタンなバイクです。因みに以前所有していた、MVアグスタのドラッグスターRRが形的にはストリートファイターでした。

・輸入車のネイキッド

4台目は海外ネイキッドですが、ネイキッドの範疇は広いので、ドゥカティのモンスターに乗ってみたいですね。仲間がモンスターに乗っているので、何度か試走はしたことはあるのですが、ポジション的にも乗りやすくてトルクフルなマシンです。特に空冷時代のS2RやS4Rのモンスターに興味があります。

・国産車のネイキッド

国産ネイキッドなら現行車より、昔の空冷4発とか2スト3発が気になっています。値段は今かなり高騰していますが、HONDAの4フォア、かSUZUKIのサンパチ、KAWASAKIのマッハⅢなどは一度乗ってみたいですね。

・オフロード

最近巷ではオフロードに乗る人が増えています。林道や未舗装路を走るのには最適のバイクですが、振動が腰には良く無さそうです。そういった懸念材料があるのですが、軽くてスタイル的に大好きなハスクバナーのオフ車(特にFE350)には乗って見たいですね。またハスクバーナーのTE250は今でも2ストモデルを作っているなど、非常に興味深いです。

ハスクバーナFE350

こうやって改めてバーハンのバイクを挙げていくと、結構乗ってみたいバイクがあるのだなぁと思います。スラクストンRから3台セパハンが続いているので、ヘルニアやロングツーリングのことを考えると、乗りやすいバイクに乗るのも良いのかもしれません。大型ではなく中型〜小型の小排気量車を選んだ方が、軽くて腰かかる負担が少なそうです。でもセパハンのスタイルが大好きなので、しばらくは買い替えたくないですね。いや、増車という選択肢も・・・(笑)

6. ヘルニアと付き合いながら・・・身体とバイクに向き合う

今回はヘルニアと宣告されて、腰痛を抱える中、どうやってバイクに向き合っていくかを少し考えてみました。私も中年〜初老に差し掛かってくるお年頃なので、今後もバイクに乗り続けていく為には、身体のことをもっと考えなくてはいけません。今までは競技として自転車やランニングをしてきましたが、今後は怪我しない為の肉体改造(筋トレや柔軟性)として取り組んでいきます。またバイクの種類に関しても、SSやカフェレーサーだけでなく、腰のことを考えながら色々な種類のバイクに乗っていきたいと考えています。そしてヘルニアになったからこそ、新しい境地を開拓したり、肉体改善ができたと言えるように、ポジティブなバイクライフを送っていきたいと思います。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です