3年ぶりにフルマラソンを走る〜熊本城マラソン2023〜

ライダーの皆様、冬にバイクに乗れない時はどう過ごしていますか?バイクをメンテしたり、ピカピカに磨いたり、はたまた新しいバイクやパーツを注文してみたり、バイクには冬ならではの楽しみ方があります。私は九州の熊本在住なので、電熱アイテムを恩恵を受けながら、阿蘇の麓をたまに走っています。走っています次いでではないのですが、自分の足で走るマラソンの話を今回はしようと思います。コロナ禍によって日本各地で3年近く中止が多かったマラソン大会ですが、昨年秋くらいから復活してきましたので、熊本城マラソン2023にエントリーしてみました。そして先週末、3年ぶりのフルマラソンを走ってきました。今回はバイクの話ではありませんが、どうかご一読下さい。

マラソンを走るきっかけは?

マラソンを始めたのは、遡ること9年前の2014年。当時の私は会社勤めの営業マンで、不規則な生活や接待飲みも多く、運動も全然していなかったので、非常にメタボリックな体型をしていました。情けない自分の体を見つめてはこのままではヤバイと心機一転、糖質オフダイエットを始めてみました。結果は、なんと2ヶ月で10キロの減量に成功。しかしながら、このままでは必ずリバウンドしてしまうだろうと思っていました。ちょうどその頃、友人が近所のハーフマラソン大会に出るから一緒に走る?と誘ってくれて、21キロのマラソンに出場することに。結果は、足を引き摺りながらなんとか2時間10分くらいで完走。思いおこせばこの21キロが人生で一番辛かったマラソンかもしれません。多くの人に追い抜かれて悔しくて、ダイエットした体を維持するためにも、ランニングを継続することに決めました。

初のフルマラソンに挑戦!

目標がないとすぐサボってしまう管理人は、2ヶ月後の30キロマラソンにエントリー。そしてまずはその目標に向かって、仕事終わりや休みの日にとにかく走りました。タイムは忘れましたが、前回とは打って変わってそこそこのタイムで完走することができました。少し自信がついたのか、次は42キロのフルマラソンに挑戦してみたいと思うように。都市開催のマラソンはもうエントリー期間が過ぎていたので、和歌山の熊野市で開催される「紀州熊野マラソン」にエントリーしました。

フルマラソンまで残された期間は約3ヶ月。今まで以上に距離を走る練習をしました。10キロ走やLSD(Long Slow Distance)をしながら、フルマラソンを走っても耐えれる体作りに努めました。

そして2015年2月某日、京都から和歌山・熊野市まで約300キロ車を運転して、紀州熊野マラソンのスタート地点に立ちます。海風が強くて、雪がチラつく悪天候だったと記憶しています。凍てつく寒さと風に苦しみながらも、30キロまでは順調に距離を刻めました。それを過ぎるとやはり「30キロの壁」にぶち当たり、徐々に足が動かなくなってきます。35キロ過ぎるとさらに辛くなってきましたが ”あと7キロで終われる” とポジティブに考え、足を前へ前へと動かしました。そして40キロの看板が見え、残り2キロの上り坂を少し歩いた記憶がありますが、なんとか粘って42.195キロを4時間13分(ネットタイム)で完走することができました。走り終えた直後は”もう2度とフルマラソンは走りたくない”と思うのですが、家路に着くと次はどのレースに出ようか、サブ4達成したいなぁと考えていました(笑)そしてここからマラソンの深い沼にハマっていくわけです。

*サブ4とは:英語のsubが語源で、下とか下方という意味。サブ4なら4時間以内、サブ3.5なら3時間半以内。

紀州熊野マラソン無事完走!
記念すべき初マラソンの完走書

ランニングが生活の一部に・・・

それからというもの、ランニングが日々のライフワークになりました。同年11月の大阪・淀川市民マラソンで、3時間57分、ギリギリでしたがサブ4を達成。それからフルマラソンを走る度にタイムが伸びていったので、ランが楽しくて仕方がなかった記憶があります。地元の京都マラソンも抽選(倍率は4.5倍)の末、出場することができました。とんとん拍子で翌年の淀川市民マラソンでは、3時間28分でサブ3.5を達成。この時は本当に嬉しかったですね。

初の京都マラソン完走!顔がめっちゃ疲れている(汗)
初のサブ3.5達成!!

順調に見えたランニング生活でしたが、2度目の京都マラソン完走後、暗雲が立ち込めます。はい、オーバーワークで膝を怪我して、しばらく走れなくなりました(泣)走れないのが苦痛に思う日々の中、なんと近所の自転車屋さんに行ってロードバイクを購入。膝が痛くて走れないなら、自転車に乗ってトレーニングすればいいと、当時は無茶苦茶なことを考えたわけです。そして私のロードバイク人生がスタートしました(笑)自転車からの話は、また違う機会にお話したいと思います。

ロードバイクというよりトライアスロンバイクですが・・・

コロナ禍でマラソン大会が中止に・・・

自転車は購入したわけですが、足が完治してからは再びランニングを再開しました。そして毎年2〜3回フルマラソンを走り、それを目標にトレーニングするのが自分の中でのルーティンになります。2016年にサブ3.5を達成したのですが、そこからタイムが伸び悩み、3時間50分〜3時30分台をいったりきたり。そして来たる2020年2月、5度目の京都マラソン挑戦で初めて地元で3時間27分で完走し、再びサブ3.5を達成することができました。

ちょうど3年前の京都マラソン
地元京都でのサブ3.5達成は格別でした

思えば京都マラソンを最後に走った2020年2月が、中国武漢にて新型コロナウイルスが発見され中国全土へ拡大していた頃でした。当時対岸の火事だったコロナウイルスが、まさかその数ヶ月後に日本全体に蔓延するとは思ってもいませんでした。そしてこの京都マラソン2020を最後に、日本での都市型マラソン大会は全て中止となりました。実はマラソン大会がなくなり、完全にモチベーションを失った管理人を救ってくれたのが、「バイク」だったのです。同年の夏に大型二輪免許を取得し、人生初のバイク、ハーレーダビットソンのファットボーイに乗り始めたのが2020年8月のことでした。

3年ぶりのフルマラソンに向けて

日本でコロナ禍が始まってから約3年、2022年春頃にはマラソン大会復活の兆しが見え始めました。そして丁度マラソンを始めた9年前のように、運動していないバイク乗りの私は再びメタボリック体型に戻っていました(汗)せっかく熊本に来たのだからと「熊本城マラソン」に走りたいと思い、エントリーしてみます。結果は当選で、2023年3月熊本城マラソンを走らせてもらえる事になりました。

それからというもの、ライダーたるもの乗り手のカスタムをしなければという想いを胸に、再びランニング生活がスタート。初めは3キロ走るのがキツかったのですが、トレーニングをしていくと5キロ、10キロが走れるようになってきます。2022年11月には、熊本のランニングクラブに参加させてもらって、ランニング仲間と走る日も作れました。そして12月になり、熊本城マラソンまであと2ヶ月、気合を入れて月間250キロ走りました。

ところが新年明けの2023年1月、右足のスネに痛みが出てきました。謂わゆるランナーの病気「シンスプリント」です。1ヶ月走らなければ治るかもしれませんが、熊本城マラソンまで残すところ1ヶ月。痛みと対話しながら、トレーニングしては休む生活にしました。筋トレ・ストレッチ・マッサージ・温泉と、少しでも足に良いことを施し、熊本城マラソンのコースを走る試走会に参加するなど、スロー調整していきました。

熊本城マラソンのスタート

そして2023年2月19日、ついに熊本城マラソンが号砲。朝6時に起床しましたが、予報通り天気は雨。バスに乗って会場入りし、準備していると小雨になってきたのは救いでした。12,500人のランナーが走るので、スタート地点は人でごった返しています。コロナ禍では考えられなかった光景ですが、ようやく本当の意味でのフルマラソンが戻ってきたのだと思うと、非常に感慨深い気持ちになりました。

そして9時2分、先頭のAブロックがスタート。遅れること1分、私は2番目のBブロックから走り始めました。熊本城マラソンのコースは、熊本市中央区の鶴屋百貨店横からスタートして、20キロは市街地コースを走ります。前半は比較的平坦な道が続き、沿道の声援が続くのもあって元気を貰えます。前半は様子を見ながら比較的抑えめなペース5:15~5:30/kmを刻んで走りました。20キロ過ぎてから足の状態も悪くないし、いけそうな感じなので少しペースアップ。5:05~4:55/kmのペースで快調に進んでいきます。途中、川尻エリアで雨風が強くなり少しペースが落ちましたが、まだ体力は残っていました。30キロを過ぎると、熊本港へ向かって西側に3キロ走って折り返す直線があるのですが、周りに建物がないため風をまともに受けて体力を奪われました。

熊本城マラソン2023のHPから引用

その直線往復6キロをパスすると、次は大きめの橋(高架)が3本あり、アップダウンが続きます。35キロ過ぎて疲れが見え始めペースが落ちましたが、5:10~5:20/kmをキープしながら前へ前へ、気力を振り絞って走りました。そして40キロの看板が見え、いよいよ残り2キロ。最後は熊本城マラソン最大の難所、坂の連続が待っていました。試走会の時はキツイと感じなかった坂が、41キロ走ってきた体を蝕んでいくのがわかります。あと1キロでゴールなので歯を食い縛って坂を登り切りました。すると眼下に熊本城が現れ、無事にゴールテープを切ることができました!!ネットタイムは3時間36分、3年ぶりの復帰戦&足痛を考えれば上出来の結果です。

3年ぶりにフルマラソンゴールできて感無量です
難攻不落の熊本城と記念撮影

3年ぶりにフルマラソンを走ってみて

今回は9年前にマラソンを始めた経緯から、3年ぶりのフルマラソン復活までを綴ってみました。マラソンは、練習している時や走っている最中は、なぜこんなに辛いことをしているのだろういつもと考えてしまいます。しかし不思議とゴール後には、その辛い体験をいい意味で忘れさせてくれます。そしてまた走りたい、もっとタイムを伸ばしたいと思わせてくれるのです。普段全く運動しない人やライダーの人に、「マラソン走るなんてあり得ない自分は絶対無理」と言われることが多いのですが、マラソンは運動神経の最もいらないスポーツです。腕を振って足を前に出せば進むし、練習したらした分だけ速くなります。勿論走り方やテクニック・怪我などはありますが、誰にでもできます。必要なのは、継続すること&諦めないこと。そしてもう一つ良いとされるのが、人は走るという行為により、エンドルフィンやドーパミンを得ることができます。これにより人の脳が活性化され、日々のストレスを軽減することが科学的に立証されています。またライダーの皆様にもおすすめしたい理由が、ライダー自身の軽量化&体幹を鍛えることができることでしょうか。

今回はバイクに関係のないランニングの話でしたが、読んでいただきありがとうございました。次回はバイクの話題に戻ってお届けしたいと思います、

PS. 年初の投稿「②アスリート体型を作る」で、最低でも”サブ4は達成する”はクリア。次回はサブ3.5に挑戦します。もしよかったら、↓も読んでみて下さい。

3件のコメント

  1. ピンバック:第41回皆生トライアスロン参戦記 〜リレー編 - Imported motorcycle Lovers

  2. ピンバック:2023年を振り返る〜バイクと革と時々ヘルニア - Imported motorcycle Lovers

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