Moto GP2023の視聴方法とレースの楽しみ方

ライダーの皆様、世界最高峰のレースと称されるMoto GPは見たことはありますか?正直、私は昨年までMoto GPをちゃんと見たことがありませんでした。サーキット走行好きのライダーさんは、Moto GP(ロードレース世界選手権)やWSB(World Super Bike)の話をよくしているのですが、正直話がわかりません。もちろんスポーツバイクに乗っている以上興味はあったのですが、見始めるきっかけがありませんでした。しかしながらサーキット走行をするようになり、レースやライディングの勉強にもなりそうなので、今年は学びながらMoto GP視聴をスタートすることにしました。今回の投稿はMoto GP視聴方法から、初心者がレースを楽しむには?ということにフォーカスして、ご覧いただけたらと思っております。

1. Moto GPの視聴方法は?

まずMoto GPをTVで視聴しようと思ったのですが、地上波では放映されていません。視聴するためには、下記の有料チャンネルを契約する必要があります。

❶日テレジータス(CS放送):スカパー!(月額429円)+日テレG+(月額1,100円)。シーズン9ヶ月で13,761円

❷Hulu:月額1,026円のみ。シーズン9ヶ月で9,234 円

❸公式ビデオパス:前編英語。シーズン約140ユーロ(1ユーロ=147円換算で約20,000円

*シーズンが終わればそれぞれ解約することができます。

*これはHulu一択です

値段だけをみると圧倒的に安いHuluを選んだ方が良いですね。そしてHuluはTV以外にも携帯やタブレット端末で見れること、今年度からは生放送だけでなく見逃し配信(但し2,3日遅れ)もあるようなので、Huluを契約することにしました。見逃し配信は、時差の関係上ライブで見れない時などは非常に嬉しいサービスです。そしてHuluは初回キャンペーンで2週間無料で視聴可能でした。早速手順に従いHulu契約完了。これでMoto GPを楽しむ準備が整いました。

huluの初回登録はこちら

2. Moto GPとは?

Moto GP(ロードレース世界選手権)とは、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が運営する世界最高峰の二輪車レースカテゴリー。その歴史は1949年からと古く、現在はMoto 3(250cc)、Moto 2(765cc)、Moto GP(1000cc)の3つのクラスから構成されています。世界中からトップライダーが集まり世界21ヶ所を転戦しながら、ワールドチャンピオンを目指して最高峰の闘いが繰り広げられています。

それでは最高峰クラスのMoto GPについてもう少し深掘りしていきます。

2023年現在のMoto GPのレギュレーションは、最大排気量1000cc、4気筒以下、最大ボア径81mmの4ストローク・レシプロエンジン、共通ECUの義務化、ミシュランタイヤ使用などです。この仕様で各チーム・各ライダーがMoto GPを戦います。

3. 2023年のスケジュール

今年の年間スケジュールは以下の通りです。(一部変更があるかもしれません)

Roundグランプリサーキット決勝日
第1戦ポルトガルアルガルベ・インターナショナル・サーキット3/26
第2戦アルゼンチンアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンド4/2
第3戦アメリカズサーキット・オブ・ジ・アメリカズ4/16
第4戦スペインヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエト4/30
第5戦フランスル・マン-ブガッティ・サーキット5/14
第6戦イタリアムジェロ・サーキット6/11
第7戦ドイツザクセンリンク6/18
第8戦オランダTT・サーキット・アッセン6/25
第9戦カザフスタンソコル・インターナショナル・レーストラック7/9
第10戦イギリスシルバーストン・サーキット8/6
第11戦オーストリアレッドブル・リンク8/20
第12戦カタルーニャカタロニア・サーキット9/3
第13戦サンマリノミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ9/10
第14戦インドブッダ・インターナショナル・サーキット9/24
第15戦日本モビリティリゾートもてぎ10/1
第16戦インドネシアマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキット10/15
第17戦オーストラリアフィリップ・アイランド・サーキット10/22
第18戦タイチャン・インターナショナル・サーキット10/29
第19戦マレーシアセパン・インターナショナル・サーキット11/12
第20戦カタールロサイル・インターナショナル・サーキット11/19
第21戦バレンシアリカルド・トルモ・サーキット11/26

日本開催は、10月1日のモビリティリゾートもてぎ(栃木県)ですね。一度生で観戦してみたいものです。

・予選と決勝

決勝前日に予選が行われるのですが、タイム順に決勝のグリッドが決まります。決勝レースで獲得できるポイントシステムは優勝者が25ポイントで、15位までの選手がポイントを獲得することができます。周回数はコースによって違いますが、決勝は1~1.5時間走りっぱなしの白熱したバトルが繰り広げられます。

・スプリントレースとは?

また今年度より新たな試みとして、前日に決勝レースの半分の周回数で「スプリントレース」が行われます。このスプリントレースでもポイントがあり、優勝者には12ポイントが与えられ9位までの選手がポイントを獲得することができます。決勝レースと比べると距離もポイントも半分ですが、このスプリントがチャンピョン争いの鍵を握ることになりそうです。しかし21カ国で42レースをこなす選手たちに負担は相当なものだと思われます。

・ポイント早見表

順位 1位  2位  3位  4位  5位  6位  7位  8位  9位  10位  11位  12位  13位  14位  15位 
GP252016131110987654321
SP1297654321
GPは決勝、SPはスプリント

4.Moto GP2023に参戦するバイクメーカー、チームと選手

2022年シーズンを最後に日本メーカーのスズキがMoto GPを撤退することになりました。日本勢はホンダとヤマハ、イタリア勢はChampionチームのドゥカティ、アプリリア、それ以外はオーストリアからKTM、スペインからガスガスが参戦しています。エンジンで区分すると5メーカーです。ドゥカティのエンジンを使っているチームは実に4チームあるなど、総勢12チームが世界最高峰のMoto GPを走っています。

チームコンストラクターズ車両No.ライダー国籍
アプリリアレーシングアプリリアRS-GP12マーベリック・ピニャーレス🇪🇸
アプリリアレーシングアプリリアRS-GP41アレイシス・エスパルガロ🇪🇸
クリプトデータ・アプリリアRNFアプリリアRS-GP25ラウル・フェルナンデス🇪🇸
クリプトデータ・アプリリアRNFアプリリアRS-GP88ミゲル・オリベイラ🇵🇹
ドゥカティ・レノボ・チームドゥカティデスモセディチGP231フランチェスコ・パニャイア🇮🇹
ドゥカティ・レノボ・チームドゥカティデスモセディチGP2323エネア・バスティアーニ🇮🇹
プリマ・ブラマック・レーシングドゥカティデスモセディチGP235ヨハン・ザルコ🇫🇷
プリマ・ブラマック・レーシングドゥカティデスモセディチGP2389ホルヘ・マルティン🇪🇸
ムーニーVR46レーシングチームドゥカティデスモセディチGP2210ルカ・マリーニ🇮🇹
ムーニーVR46レーシングチームドゥカティデスモセディチGP2272マルコ・ベッツェッキ🇮🇹
グレーシニ・レーシングドゥカティデスモセディチGP2249ファビオ・ディ・ジャンナントーニ🇮🇹
グレーシニ・レーシングドゥカティデスモセディチGP2273アレックス・マルケス🇪🇸
LCR・ホンダ・イデミツホンダRC213V30中上貴晶🇯🇵
LCR・ホンダ・カストロールホンダRC213V42アレックス・リンス🇪🇸
レプソル・ホンダ・チームホンダRC213V36ジョアン・ミル🇪🇸
レプソル・ホンダ・チームホンダRC213V93マルク・マルケス🇪🇸
レッドブルKTMファクトリーレーシングKTMRC1633ブラッド・ビンター🇿🇦
レッドブルKTMファクトリーレーシングKTMRC1643ジャック・ミラー🇦🇺
ガスガス・ファクトリーレーシングガスガスRC1637アスグスト・フェルナンデス🇪🇸
ガスガス・ファクトリーレーシングガスガスRC1644ポル・エスパルガロ🇪🇸
モンスターエナジー・ヤマハヤマハYZR-M120ファビオ・クアルタラロ🇫🇷
モンスターエナジー・ヤマハヤマハYZR-M121フランコ・モルビデリ🇮🇹

この中で唯一参戦の日本人は、ホンダの中上貴晶。日本メーカーから参戦している、ホンダのマルケスやヤマハのクアルタラロは過去にChampionに輝いているライダーです。そして何と言っても注目が集まるのが、昨年度のChampion、ドゥカティ・レノボのフランチェスコ・パニャイヤですね。2022年のチームから新シーズン、移籍した選手も何人かいます。この中から推しのライダーやチームに心を寄せて、応援するのも楽しいのではと思います。

5.やはり今年もドゥカティは最強なのか?

2022年シーズンにチャンピオンを獲得したドゥカティは、ここ数シーズン、最速のエンジンを搭載し、ダウンフォースの空力性を変えることで、技術的なアドバンテージを得て来ました。それに加えて今年も4チーム8名のライダーがGPに参戦するので、テストや情報の多さを踏まえても他メーカーより有利な立場にあると言えます。マシンも昨年チャンピオンマシンであるデスモセディチGP22とその進化版であるGP23が走ることになります。ジャックミラーがKTMへ移籍しましたが、ディフェンディングチャンピオン・パニャイアを中心としたライダーと最強のマシンは、今年もドゥカティがチャンピオンを獲得するのではと思わせてくれますね。管理人も、ドゥカティスタとしてチーム・ドゥカティを応援しています。

最強のドゥカティ・レノボチーム

6.日本メーカーの巻き返しはなるか?

レプソル・ホンダのマルク・マルケス、モンスターエナジー・ヤマハのファビオ・クアルタラロらが、打倒ドゥカティの急先鋒として期待を集めています。しかしながらホンダ・ヤマハともにマシン開発に苦戦しており、直線スピードや総合力ではドゥカティに敵いません。非常に厳しい状況ですが、そこをチームとしてどう改善しながら戦っていくが、ジャパンテクノロジーの見せ所です。そして今年でMoto GP参戦6年目を迎えるホンダの中上選手ですが、初の表彰台を目指して頑張って欲しいですね。

唯一の日本人GPライダー中上選手は念願の表彰台に立てるか

7.Moto2とMoto3カテゴリー

ロードレース世界選手権(Moto GP)は、Moto GPクラス以外にも全戦でMoto2とMoto3が開催されています。

Moto3クラスのレギュレーションは「4ストローク250cc単気筒」で、タイヤはダンロップのワンメイクになります。ホンダ・KTM・CFモトがマシンを提供するため、車両の性能差があまりなくライダーの技量が問われるレースとなります。2022年は佐々木歩夢選手が2勝を挙げてランキング4位を獲得。上位3選手がMoto2に昇格した為、佐々木選手は今シーズンMoto3チャンピオン最右翼として期待大です。

Moto2クラスは、2019年よりトライアンフ製の直列3気筒エンジン(スピードトリプルRSエンジンがベース)が全マシンに供給されています。フレームは各コンストラクターが鎬を削っていましたが、現在は多くのチームがカレックス製を使用し、タイヤはダンロップのワンメイクです。エンジン・フレームがほぼ共通の為、Moto3同様にライダーの技量が問われるのがMoto2クラスです。注目は、2022年シーズン惜しくも2位に終わった小椋藍選手が、今シーズンのチャンピオンを獲得できるかです。しかし1~2戦は怪我のため欠場しており、3戦目以降の巻き返しに期待しましょう。

Moto2王者を目指す小椋藍選手

8. 第1〜3戦まで観戦してみて・・・

4月27日現在、第1〜3戦のMoto GPを視聴しました。なぜもっと早く見なかったのだろうと自分を責めたくなるくらい、毎回熱いバトルを目の当たりにして興奮しながらTV観戦しています。そしてトップオブトップのライダーの技量やマシン性能に驚愕している自分がいます。バイク初心者が見てもMoto GPはかなり楽しめますね。

第1戦のポルトガルはドゥカティ・レノボチームのパニャイア選手が順当に勝ちました。第2戦のアルゼンチンはVR4643ーシングのベッツェッキ選手が勝利で、ドゥカティ勢が2連勝を飾ります。第3戦のアメリカはリタイアが続出し、LCRホンダのリンス選手が勝ちました。ドゥカティ勢の圧勝が続くと思っていたのですが、第3戦でホンダが1年半ぶりに優勝するなど、少し波乱の展開になっています。第4戦も怪我のマルクマルケス選手(第1戦でクラッシュ)は母国開催のスペインGPに戻って来れないようですが・・・(悲)

第3戦を終えたポイントランキングは、1位が64Ptのベッツェッキ・2位が53ptのパニャイア・3位が47ptのリンスとなっています。今年から始まったスプリントレースのポイントがこれからどういった影響を及ぼすのか、今後の戦いは目が離せません。そして今週末は第4戦のスペインですが、今後もMoto GPの模様をレポートしていけたらと思っています。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です