2022年6月に初めてサーキット走行を体験し、同8月に初めてフルカウル・スーパースポーツのドゥカティ848を購入した管理人。2年前に大型バイク免許を取得し、ハーレーに乗り始めたことを考えると、まさか2年後にSSバイク乗りになっているとは・・・人生わからないものですね。
バイクに乗り始めた2年前に比べると、ライディングテクニックも向上し、SSバイクを操るのが楽しくなってきました。ワインディングやサーキットを走る時に、頭を守ってくれる&エアロ効果の高いヘルメットはマストです。前回、「カフェレーサーに似合うヘルメット6選」をやりましたので、今回はSSバイク乗りが買うべき・持つべき、ヘルメットを6選を書いていきたいと思います。
スーパースポーツとは?そして選ぶべきヘルメットは?
スーパースポーツとは、公道を走れるバイクの中でもフルカウルタイプのバイクを指します。ロードレース選手権では、moto3が250cc・moto2が765cc・motoGPが1000ccであるように、スーパースポーツは一般的に250〜1000ccのバイクをいうことが多いです。各バイクメーカーが最先端の技術を駆使して、スーパースポーツバイクを制作してリリースしており、その中でもリッタークラスは、フラグシップモデルと言われています。
スーパースポーツは公道を走ることも、サーキットを走ることもできます。特に高速道路やサーキットを走る際は、速度域が上がるので、バイクやヘルメットの空力性能は重要になってきます。そしてスーパースポーツに乗るライダーは、軽くてエアロ効果がある、そして頭を守ってくれる安全性能の高いヘルメットを選択すべきだと思います。
ヘルメットの安全規格とは?
ヘルメットを購入した際、色々なステッカーが貼ってあるのをご存じでしょうか。日本で正規販売しているヘルメットなら、安全規格をクリアしましたよというステッカーが貼ってあります。ヘルメット6選を紹介する前に、まずは日本のメジャーな安全規格を紹介していきたいと思います。
(A) JIS
JISとは、Japanese Industrial Standardsの略称。日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のことです。自動車・電化製品などの産業製品生産に関するもの(ヘルメットはこのカテゴリーです)から、文字コード・プログラムコードといった情報処理、サービスに関する規格など、色々なジャンルがあります。例えばトイレットペーパーにもこのJIS規格が入っていますよね。
ヘルメットのJIS規格は、125cc以下のJIS1種と、125cc以上のJIS2種があります。衝撃吸収性試験、顎紐試験、ロールオフ試験、構造試験、耐貫通性試験など施して、ヘルメットの安全性をテストします。テストをクリアしたヘルメットのみJISマークを貼って販売することができます。尚、JISマークは道路交通法と無関係な為、JISマークがついていないヘルメットを被って運転しても、違法にはなりません。
(B) PSC
PSCとは、消費生活用製品安全法という国が定める法律に基づいた規格。バイク用のヘルメットは、この法律の特定製品となっており、自分(メーカー)で検査し、国に提出する必要があります。提出項目としては、上述のJISと同じような試験結果を提出して、合格ならPSCが取得できます。言い換えると、PSCを取得していないと日本国内で販売ができません。
つまり、日本国内で販売されているヘルメットを買うなら、PSCマークがついたモノを買ってくださいということですね。
(C) SG
SGとはSafe Goodの略称。SGマークは、製品安全協会が定める安全基準をクリアした商品に貼ることができます。但し、SG規格は任意のため、SGマークなしで国内販売しても問題はありません。しかしながら1つバイカーにとって利点となるのが、商品の欠陥によって消費者が怪我等をした場合、損害賠償が支払われることでしょうか。
*結論
ヘルメットは、PSCマークがあればOK!! JISもSGもある方がいいけど、絶対必要ではないということです。
それではいよいよ本題の、SSバイクにオススメのヘルメット6選いきます。
⑴ ノーランX-lite・X-803/X-803RS
最初は、管理人も愛用しているイタリアンブランド、ノーランX-liteのX803/X-803RS。MFJ公認ヘルメットにしては、カーボンを使っているので軽くて帽体も小さいです。ベンチレーションやシールドもしっかりしています。そしてなんといってもグラフィックモデルのデザインが秀逸です。RSモデルには、後ろに透明のスポイラーがついていてエアロ効果がUPします。何よりMoto GPライダーモデルを被ると、気分が上がります。
サイズ感は、幅が狭いのでSHOEI、ARAIサイズの1サイズ上を選ぶと良いと思います。試着して狭いなと思われる方は、インナーパッドを薄いタイプに変えるのをオススメします。
沢山のグラフィックモデルがあるので、ノーランのHPを確認してください。デイトナがノーランの輸入元になっています。そして日本では、全国のライコランド・南海部品にて取り扱いがあり、定価は8〜10万円くらいです。
⑵ AGV・PISTA GP R/CORSA R
2つ目は、管理人も大好きなイタリアンブランド・AGVからPISTA/CORSAモデルを選びました。PISTAモデルは、Moto GPでも大活躍したロッシが長年愛用した、AGVのフラグシップモデルです。フルカーボンファイバー製でとにかく軽くいのですが、SG認証、FIM公認、MFJ公認と3つの安全基準もクリアしています。この流線型フォームでエアロ効果抜群、ベンチレーションが前方5つ、後方2つで運転中は快適です。そしてシールドの厚みが5mmと安全性が高い上に、シールドが大きくて視認性抜群です。SS乗りにとって良いところしかないPISTAですが、唯一悪いのが価格です(笑)25万円高すぎです。 それでも欲しくなる高嶺の花的なヘルメットですね。
PISTA25万円って高すぎて買えないよという方は、CORSAを検討してみて下さい。フルカーボンではないですがFRP仕様で十分軽いです。スペック的にPISTAに準じており、共通パーツが使えるなど、サーキット走行・スポーツ走行にも快適に使えます。こちらもSG認証、FIM公認、MFJ公認と3つの安全基準もクリアしています。一般ライダーであれば、CORSAで十分ですね(笑)それでも定価12万円と、結構高額。さすがイタリアンブランドAGVです。
PISTAもCORSAも手が出ない方は、3〜6万円くらいで購入できるK1・K3・K5・K6を試してみて下さい。管理人はK5を愛用していますが、他の海外勢と比べても幅広なので被りやすいです。サイズ感は、ARAIやSHOEI同様のサイズを選ぶと良いかと思います。(アジアンフィットでないものはワンサイズ上の方が良いかもしれません)
⑶ SHARK・Race-R Pro
3つ目は、創業30年を超えるフランスのヘルメットメーカーSHARK。世界77ヵ国5000拠点で販売されているメーカーで、安全性と機能性に優れています。そしてMoto GPライダーに提供されている Race-R Pro のデザインが斬新でカッコよくて、管理人も一度は所有してみたいと思うヘルメットです。そしてこのRace-R Proはフラグシップモデルでありながら、定価が7万円と良心的。アジアンフィットモデルの取り扱いはないので、サイズ選びはARAI・SHOEIのワンサイズ上を選択することをオススメします。
⑷ HJC・HJH225
HJCは1971年創業の韓国ヘルメット・メーカー。超軽量のプレミアム・インテグレーテッド・マトリックス・プラス(PIM+)構造、優れた空力性能と快適性を備えたプレミアムヘルメット「RPHA」シリーズがフラグシップです。YAMAHA・Moto GPライダーのクアルタラロ選手に提供しているRPHAモデルのグラフィックが秀逸で、今回選ばせて頂きました。そして勿論、日本でMFJ公認モデルなので、安全性や機能性も充実しています。またHJCは、スパイダーマンやダースベイダーなどを個性的なデザインを採用したモデルもリリースしています。HJCはジャパンフィットモデルがあるので、サイズ感はARAI・SHOEIと同等のサイズを選んで問題ありません。
⑸ Arai・RX-7X
アライは1926年創業で、日本で初めてヘルメットを作った会社としてあまりにも有名です。それからライダーの頭を守るという使命の元、研究開発を重ね、Moto GPをはじめとする様々なレースになくてはならない存在になりました。Arai規格という安全基準がありますが、他のどの安全規格より厳しいと言われております。そしてAraiヘルメットの最高峰モデルが、RX-7Xです。現在唯一の日本人Moto GPライダーである中上選手などに提供しているこのモデルは、機能性と安全性に加え、デザイン性も兼ね備えたヘルメットです。このヘルメットを被って、ヘルメットのアライの真髄をサーキットで体感したいですね。
サイズ感に関しては、日本ブランドなので日本人の頭に合うように作られています。さらに、全国のアライヘルメットテクニカルショップにて、頭のサイズを測ってフィッティングしてくれるサービスがありますので、安心です。
⑹ SHOEI・X-Fifteen
SHOEIは1959年創業の日本のヘルメットメーカーで、前述のアライと共に日本のヘルメット業界を牽引しています。SHOEIは、フルフェイスに力を入れているAraiに比べ、ヘルメットの総合メーカーというイメージがあります。その中で、安全性と機能性を極限まで極めたモデルが、X-Fifteen。現在もMoto GPで活躍するマルクマルケス・モデルはあまりにも有名ですが、2024年シーズンからマルケスはドゥカティに移籍します(なのでデザインが変わるかもしれません)。X-Fifteenの形は、奥行きが長い流線型のデザインを採用しており、風の抵抗を受けにくい構造になっています。SHOEIで唯一MFJ公認である、X-Fifteenを被ってワインディングを走ったら気持ちいいでしょうね。
サイズ感は、ジャパンブランドなので基本的には日本人の頭に合うように作られています。SHOEIテクニカルショップが全国のにりんかんやライコランドにもあるようなので、サイズが合わない場合は調整してもらえます。
管理人一押しの ”SR500乗りのYUさん” が、元SMAPのレーサー森且行選手と共に、SHOEIヘルメット工場に潜入している動画がアップされているので、”ヘルメットがどのようにして作られているか” 興味がある方、是非ご覧になって下さい。
以上、SSバイクのヘルメット6選を書かせて頂きました。 先日ノーランX-lite・X-803を納ヘルしたばかりですが、正直SHARK・HJC・ARAI・SHOEIは最終選考まで残りました。お店で何回も試着させてもらい、使ってる友人から話を聞き、迷いに迷いました(笑)そして今は、ペトルッチモデルのノーランにして良かったと思っています。
これからもSSバイクでワインディングやサーキットを走っていきたいと思っています。次に買うなら、使ったことのない4モデルから選びたいですね。でも他のメーカーから欲しいヘルメットが販売されて浮気するか、次もまたAGVやノーランを選んでしまうか・・・、未来のことはわかりません。
そして最後に、ヘルメットのことを色々調べていて、すごく重要なことに気づきました。バイクを操るための指令を出す脳(頭)を守るヘルメット選びには、妥協は許されないことです。バイク乗りの皆様に良い相棒(ヘルメット)が見つかることを願っております。
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