100万円で買える大型スーパースポーツバイク6選

ライダーの皆様の二輪免許は、普通自動二輪でしょうか?それとも大型自動二輪でしょうか?大型免許を取得したスポーツバイク好きの方なら、1000cc以上のフラグシップ・スーパースポーツ(以下SS)に乗ってみたいですよね。しかし昨今、新車の大型リッターSSの販売価格と最高出力は年々上がる一方です。そのような方におすすめしたいのが、ミドルクラスのSSバイク。正直言うと、峠やカーブが多い日本の公道でSSに乗るなら、軽量なミドルクラスの方が断然扱いやすいと私は思っています。各メーカーのリッターバイクやフラグシップモデルは、最新の技術がふんだんに使われていて高性能で所有欲を満たしてくれます。最高出力も200馬力越えが当たり前になってきました。しかしながらプロではない普通のライダーには、公道だけなくサーキットでもその性能を最大限発揮できる人はほとんどいません。それならば扱いやすくてリーズナブルな「ミドルクラスのスーパースポーツ」を選ぶのも一択です。今回は中古車で100万円前後で購入できる、管理人おすすめのミドルSSバイクを6台紹介していこうと思います。

*お金がたくさんある人&リッターバイクが乗りこなせる人には、参考にならないのであしからず(笑)

ミドルSSのドゥカティ・パニガーレ899&848EVOコルセSE

・ミドルクラスのバイクとは?

普通自動二輪で乗れる250〜400ccからのステップアップとして、600〜800cc級のバイクがミドルクラスと言われています。オートバイ全体の中では、排気量が真ん中より上ですが、大型の部類では小さい方です。しかしながら400ccバイクを遥かに凌ぐパワーと存在感があり、十分所有欲を満たしてくれます。ミドルクラスSSの最高出力は100〜150馬力あり、街中・ワインディング・高速道路を走るのは十分すぎるスペックです。

それでは、100万円で買えるミドル・スーパースポーツ6選を見ていきたいと思います。

848のお隣は、カワサキのミドルSS・ZX-6R

1. ドゥカティ・848EVO

まず紹介したいのは、管理人も所有しているドゥカティ・848EVOです。2008年に発売された848の進化版として、2011〜2013年にリリースされた848EVO。採用されているエンジンは水冷4ストロークL型2気筒849ccのテスタストレッタ・エボルツィオーネ。最高出力は140馬力(本国仕様)&乾燥重量168kgで公道・サーキット共に十分に楽しめるスペックを誇っています。ドゥカティSSとしては最後のトレリスフレーム車となった848EVOですが、ドゥカティLツイン特有の荒々しさも感じつつ、軽やかにコーナーに飛び込めるバイクに仕上がっていると思います。

管理人の乗っている848はコルセSEという冠がついたモデルで、リアサスがオーリンズ、トラクションコントロールとクイックシフター(アップのみ)が新たに装備されました。2013年に登場したコルセテストカラー(黒&灰)ではタンク容量が15.5Lから18Lになっています。

2023年4月現在の中古車価格は、848や848EVOであれば十分100万円以内で収まりそうです。積算距離10,000〜30,000キロまでの適度にメンテ&カスタムしている車両を選べば、まだまだ楽しく乗れそうです。但しあくまでイタリアンメーカー・ドゥカティの10年落ち車両なので、ある程度の故障や部品交換は覚悟しておいて下さい。

848EVOコルセSEの中古価格は、110〜130万円くらいです。848EVOより装備が充実しているので少し割高になりますが、コルセカラーは所有欲を満たしてくれる素晴らしいバイクです。(from オーナー)

黄色のドゥカティ848EVO

ドゥカティ848EvoコルセSEの納車の投稿は↓

2. ドゥカティ・パニガーレ899

2012年パニガーレ1199からドゥカティ・パニガーレの歴史が始まりました。遅れること2年後の2014年、前述の848の後継機ミドルSSとしてパニガーレ899がリリース。848EVOコルセSEからの主なアップグレードとしては、トレリスフレームからアルミモノコックフレームに変更、そしてABSが搭載されました。採用されているエンジンは、水冷4ストロークL型2気筒899ccデスモドロミック4バルブ。最高出力は148馬力(本国仕様;日本仕様は118馬力)&乾燥重量169kgで、848EVOよりもパワーアップしており公道&サーキットで軽快に走らせることができます。848が方持ちスイングアームだったのに対し、899は両持ちになっていますね。

2023年4月現在の中古車価格は、90万〜140万円くらいです。年式や積算距離によっては十分100万円くらいで購入できそうです。パニガーレ1199ではパワーを持て余すと思う方は、まずはパニガーレ899でワインディングやサーキットを楽しんで欲しいですね。100万円で憧れのパニガーレに乗れるのは今のところ899だけです。

バチバチにカスタムされたパニガーレ899

3. トライアンフ・デイトナ675R

3台目は、管理人も所有しているトライアンフのミドルスーパースポーツのデイトナ675R。2006年に3気筒SSとして登場したデイトナ675は、前期・SE・後期モデルが2010年までリリースされました。欧州産ミドルSSと言えばデイトナ675と言われるくらいヒットしましたが、少々故障しやすい車両としても有名です(汗)そして2011年、デイトナの上位モデルとして675Rが発売されました。デイトナ675からのアップグレードとしては、前後オーリンズ・ブレンボのキャリパー・クイックシフター・カーボンフェンダーが採用されました。

管理人はデイトナを何度か試乗したことがあるのですが、2気筒のトルク感と4気筒の高回転吹け上がりを併せ持つ、乗って楽しい3気筒SSがデイトナ675Rだと言えます。採用されているエンジンは、水冷4ストローク並列3気筒675cc。最高出力は128馬力&乾燥重量166kgで、ワインディングでアクセルを回せば気持ちよく走ってくれます。

スラクストンRとノーマルのデイトナ675

2023年4月現在の中古車価格は、90万〜140万円くらいです。価格だけをみればデイトナ675は60万〜100万円くらいで買えるのですが、年式と装備を考えると断然675Rを選ぶのが良いでしょう。但しデイトナ675に比べ、675Rの球数が圧倒的に少ないので、良い車両に出会ったら買っても良いかも知れません。

ホワイトブラックのデイトナ675R

4. MVアグスタ・F3 675

4台目に紹介するのが、”走る宝石” と称されるMVアグスタのF3 675です。2013年に3気筒ミドルSSとしてリリースされました。現在は675より排気量がアップしたF3 800にバージョンアップしています。管理人は以前ネイキッド版のブルターレ・ドラッグスターRR(800cc)に乗っていたので、MVアグスタ3気筒モデルには思い入れがあります。元々4気筒を世界で一番初めに世に出したのがMVアグスタだったこともあり、F3は3気筒でありながら前述のデイトナ675より4気筒に近いフィーリングです。アクセルをグイッと開けて回してやれば、ドカンと加速していくSSバイクです。

そしてMVアグスタの魅力は、日本メーカーには真似できない官能的なデザインにあります。F3 675は、3本出しのマフラーやトレリスフレーム、方持ちスイングアームなど、随所にイタリアンデザインが盛り込まれています。今回紹介する中でも一番所有欲を満たしてくれるのは、このF3 675かもしれません。採用されているエンジンは、水冷4ストローク並列3気筒675cc。最高出力は128馬力・乾燥重量は173kgなので車格的にはデイトナ675に近いですね。ドゥカティ以上に壊れやすいのが玉に瑕ですが、近くに見てくれるディーラーやバイク屋さんがあれば、MVアグスタを所有してみるのも有りかと思います。 (from 元MVアグスタオーナー)

F3 675 (RIDE HIさんより引用)

2023年4月現在の中古相場は、90万〜135万円になっています。ドゥカティやトライアンフに比べ、流通量が少ないので、良い状態の車両を見つけたら押さえておいた方が良いかも知れません。上位モデルのF3 675RCはトリコローレカラーのスペシャルエディションですが、こちらは限定車なので滅多に見ないですね。以前友人が乗っていましたが、ツーリング先では一目置かれるバイクでした。

一緒にツーリングしてた時にバッテリーが上がったF3 675RC

5. アプリリア・RS660

Moto GPではよく目にするアプリリアですが、公道では滅多に見ないイタリアン・メーカーですね。アプリリアはベスパとモトグッチと共にピアジオグループとして、日本では販売されています。Moto GPなどのレースで培った技術をもとに、アプリリア・SSバイクの完成度は非常に高いと聞きます。フラグシップモデルのRSV4のスペックはパニガーレと比べられるくらい高性能で、ミドルクラスのRS660も完成度の高いSSと言われています。昨年より、Youtuberの脳筋ライダーさんがこのRS660を乗っていますね↓

採用されているエンジンは水冷4ストローク並列2気筒659cc。最高出力は少し控えめな100馬力で乾燥重量は169kgです。なんと言ってもアプリリアRS660のデカールデザインが秀逸ですよね。そして電子制御技術に定評のあるアプリリアらしく、RS660には6軸IMU・コーナリングABS・トラクションコントロール・ウィリーコントロール・キックシフター・クルーズコントロールなどが装備されています。さらにライディングモードも5種類あり、ミドルクラスでここまで充実しているのは、アプリリアくらいかと思います。

2020年に販売開始したRS660なので、現在の中古車があまりなく130万円前後です。新車価格がノーマルRS660で156万円なので、2、3年後には中古車を100万円くらいで購入できることでしょう。但し、アプリリアはそもそもの販売台数が少ないことも考慮して下さい。こうやって注目してみると、アプリリアは一度乗ってみたいですね。

ホイールカラーが前後違うRS660

6. ヤマハ・YZF-R6

最後は唯一の国産勢、ヤマハのYZF-R6を紹介したいと思います。。他の国産3メーカーではなく何故ヤマハR-6を選んだかというと、最もスパルタンな日本産ミドルSSだからです。攻撃的なルックス、16000回転からレッドゾーンまでとんでもなく回るエンジン、高回転まで回した時の官能的なサウンドなど、サーキット走行に全振りしたマシン作りに惚れ惚れします。そしてシート高は850mmで足付きは良くないですが、乗りにくいからこそ挑戦して欲しいバイクで、サーキットを走らせたら最高のミドルスポーツと言えます。管理人がもし国産ミドルSSに乗るなら、YZF-R6に乗ってみたいですね。

ヤマハSSのフラグシップであるR-1の弟分として1999年にデビューしたYZF-R6。4回のモデルチェンジを繰り返し、今年で24年目を迎えます。第1世代(1999年式)はキャブレーター搭載車ですが、あえてモデルが熟してきた第3世代 (2006~2016年)のインジェクション車を選んで欲しいと思います。採用されている最新のエンジン(2017年式)は、水冷4ストローク並列4気筒599cc。最高出力が118.5馬力・乾燥重量が169kgで、4気筒エンジンなのでブン回して楽しむ軽量ミドルSSバイクです。

2023年4月現在の第3世代R6の中古相場は、100万円前後です。海外勢に比べると中古車台数も多いので、適度にカスタムされた積算距離の少ない車両を選ぶと楽しめると思います。

第4世代のYZF-R6

まとめ

今回は「100万円で買えるミドルSSバイク」ということで、管理人の好みの6台紹介させて頂きました。結果、イタリア車4台、イギリス車1台、日本車1台と少し偏った感じになりましたが、紹介したバイクはどれも個性があって、それでいて乗って楽しいバイクだと思います。そして気筒数で行くと2気筒3台、3気筒2台、4気筒1台でした。大型免許を取得してから、スーパースポーツはミドルに乗るか・リッターバイクに乗るかという議論がありますが、価格や日本の道路状況を考えると私はまずはミドルSSに乗るべきだと思います。乗ってみて満足できなければステップアップしていけば良いだけの話です。しかし当の管理人、初めて乗った大型バイクがハーレーの1680ccなので何の説得力もありませんが・・・(笑)最終的に言えることは、「自分が乗りたいバイクに乗る」ただそれだけです!

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