BMW空冷ボクサーツインとカフェレーサー・カスタム

ライダーの皆様、憧れのバイクや人生で一度は乗りたいバイクはありますか?2023年3月は大阪と東京でモーターサイクルショーが開催され、大盛況だったようです。新しくリリースされたバイクやパーツ類に胸を踊らせ、妄想して会場を後にするライダーさんが沢山いらっしゃったのではと思っています。しかし最近の管理人は、電子制御モリモリの最新インジェクション車両より、古き良き空冷時代のバイクに非常に興味があります。昨年、自身の知識・技量不足でドゥカティ900SSを手放してしまったことを、今になって後悔しております。現在ドゥカティは848EvoコルセSEに乗っているのもあり、ドゥカティをもう一台増やすことはあまり考えていません。(サーキットを楽しむ為には848が絶対に必要です)それより前からずっと気になっているバイクがあります。BMWのRnieTでもなく、古き良き時代のBMW・R100RS/RTです。今回は、このR100RS/RTについて深掘りしていきたいと思います。

実はもう少し乗りたかった空冷キャブ車の900SS

1. BMWの空冷ボクサーツインとは?

ハーレーはVツイン(45度)、ドゥカティはLツイン(90度)が有名ですが、BMWのバイクといえば、左右に張り出した迫力満点の水平対向エンジンです。1923年の登場以来、基本的な構造を変えることなく今年でなんと100周年を迎えます。(確か100周年記念モデルのRnieTとR18がリリースされたみたいです)そして左右のピストン運動の往復が、2人のボクサーが打ち合っているように見えることから、ボクサーエンジンと言われるようになりました。

100年の伝統、BMWボクサーツインエンジン

シリンダーが左右に突き出したエンジンを、ハーレーやドゥカティのような縦置きではなく横置きに搭載したことが、当時は衝撃だったと記されています。さらにクラッチやミッションをエンジンケース内に収め、シャフトドライブにする画期的なアイデアは、航空機を作っていたBMWならではの発想ですね。多くのメーカーがチェーンドライブを採用する中、BMW、モトグッチそしてハーレーはシャフトドライブのバイクを制作しています。

昨年BMW・RnieT Pureに少し試乗させてもらう機会があったのですが、出足は独特の横に揺れるフィーリングに少し戸惑いました。しかしながら、走らせているうちに低重心で非常に安定感があること、そして左右にヒラヒラ曲がることに驚きを隠せませんでした。ボクサーエンジンで峠を軽快に走ったら、さぞかし気持ちがいいだろうなと思いながら試乗を終えたことは、今でもよく覚えています。

無論、BMWのボクサーツインエンジンに速さを求めてはいけません。速さを求めるならドゥカティLツインやV4、BMWのS1000RRなどの水冷4気筒に軍配が上がります。しかし、伝統のBMWボクサーツインの魅力は、速さではなく、安定性と推進力にあります。

2. BMW R100RS/RTとは?

BMW・R100RS/RTが誕生したのが1978年で、今から45年前です。1978〜83年製造の前期モデルは、リアがツインサスで最高出力が70馬力です。対して、1984〜92年製造の後期モデルは、モノサスで最高出力が60馬力となっています。一番新しいR100RSでも30年前のバイクなので、旧車の部類と言えるでしょう。実に15年続いたロングセラーモデルがR100RS/RTなのです。

エンジンは空冷4ストローク水平対向2気筒980ccで、バルブ形式はOHV、クラッチは乾式単板、変速機は5速です。前期後期の違いは、サイズ・車重・馬力・タンク容量・スイングアーム、タイヤサイズでしょうか。キャブレーターも前期がBing(40)で後期がBing*2となっています。

ツインサス仕様の前期
モノサス仕様の後期

そしてR100RS / RTは、量産市販モデルとしては世界で初めて大きなフェアリングを付けたバイクとしてあまりにも有名です。数々の風洞実験によって作り込まれたフェアリングは、アウトバーンを200キロで巡航しても快適に走行できるように設計されているようです。そしてR100RSはハイスピードモデルとしての位置付けであるが、R100RTはスピードより快適性を重視したフェアリングを採用しています。2つのモデルは外装の違いはあるものの、エンジンや吸気系など基本的な構造は同じです。多くの熟年ライダーが、上りのバイクにこのR100RS/RTをあげるほど、日本でも人気があるヴィンテージ・ツアラーバイクです。

*上りのバイク:バイク人生で最後に乗りたいバイクのこと

3. R100RS/RTのカフェレーサー・カスタム

そのようにBMWが作り上げたフェアリングですが、フルカスタムとなると全て取っ払ってしまうことが多いです。ヴィンテージBMWを颯爽と乗りこなすイケおじもカッコいいのですが、私はなんと言ってもカフェレーサーのスタイルが大好きです。BMW伝統のボクサーエンジンを生かしつつ、カスタムカフェレーサーを作りたいと思うわけです。このR100シリーズは、数々のカスタムビルダー達が制作を手掛けており、眉唾物のバイクがたくさん世に出ています。今回は、管理人の大好きなR100RSカスタムバイクを少し紹介していきたいと思います。(カスタムビルダー様、写真転用どうかお許しください)

  46 Works R100RS (1991年)
46 Works R100RS(1992年)
Motor Force R100RS(1983年)
MINAMI MOTORCYCLE R100RS(1982年)
Hoop motor build R100RS

それぞれの個性があって、それでいてカフェレーサーの形も盛り込まれており、BMWのカスタム・カフェレーサーは本当にかっこいいですね。どれが良いとか選べない領域ですが、カスタムはお金と時間との相談です。その中でも、もし管理人がBMWカフェと作るとしたら、下記のカスタムは盛り込みたいと考えています。

・FCRキャブレーター

・オーリンズサスペンション

・社外サイレンサー

・シングルシート

・バックステップ

・セパレートハンドル

ケーヒンFCRキャブ

60~70馬力のR100RSですが、エンジンをいじらずに且つそこそこ走れるカフェレーサーにしたいですね。欲を言えば、メーターはモトガジェットを採用したり、フェンダーレス&灯火類を小さくするなど、余計なものを削ぎ落とした無骨なCafe Racerが憧れではあります。まだバイクもないのに妄想ばかりしていますが、カスタムを考えているこの瞬間が楽しいです。BMWカスタム熱が高まってきていますが、今回はこのくらいにしておきます。

*モトガジェット:ドイツのクラフトマンシップが誇る珠玉のメーター・ブランド。

最後に

この度は、BMW空冷ボクサーツインの魅力R100RS/RTのカスタムについて綴らせて頂きました。空冷ボクサーツインは知れば知るほど、所有してみたくなるバイクです。そして管理人自身カフェが好きで色々なメーカーのカフェレーサーを見てきましたが、BMWは1,2を争うくらいカスタム欲をそそられるメーカーですね。そしてR100RS/RTのようなツアラーバイクをカフェレーサーに作り上げていくのが斬新でもあります。大型バイク乗りになって、色々なバイクを見て乗りたいと考えてしまいますが、どこかでいつも長年乗り続けたいバイクを探しています。R100RS/RTのカフェカスタムなら、長年乗り続けられるような気がしてなりません。それにしても乗換すぎだと友人に言われますが、一度きりの人生、色々なバイクに乗ってバイクライフを楽しみたいと思っています。

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3件のコメント

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