今年の1月、憧れのブーツブランドZERROWS(ゼローズ)のTYPE ONEをネットで手に入れました。しかしサイズ表記違いがあった為、自分の足に合わず、残念ながら履くことができませんでした。持っていても眺めるだけになってしまうので、某ネットフリマにて販売することに。2月某日ようやく買い手が見つかって、TYPE ONEは旅立っていきました。本当にいい靴なので、新しいオーナーさんの元でいい感じに育っていくことを、心より願っています。ぜローズは注文すれば現在は14〜15ヶ月待ち、中古市場にはほとんど出回らないのですが、いつかカスタムオーダーして履きたいことに今も変わりはありません。
ゼローズのTYPE ONEを購入した投稿はこちら↓
実は私の憧れのブーツブランドは、もう1つあります。奇しくもZERROWSと同じ東京・浅草発のシューズブランド「Rolling Dub Trio」です。特に気になっているのは、グリフィンエンジニア(エンジニア)とローロ(ペコス)、そしてキャスパー(CASPER)です。中でもキャスパーは今やRolling Dub Trioを代表する人気シューズで、販売してもすぐに売り切れてしまいます。レザーラバーがこぞってイチオシするこの靴を、一度履いてみたいと切望していました。人気すぎて新品では中々購入できないのもあり、ネットで中古品をいつもチラ見していたのですが、状態の良いブラックだと定価を上回る値段で推移しています。そんな折、某オークションでキャスパー(茶色)の出品がありました。丁度ゼローズを売却したお金が入ってきたところだったので、真剣にオークションに参加。そして幸いなことに、キャスパーのブラウンを落札することができました。と言うことで今回は、「Rolling Dub Trioのキャスパーは本当にいい靴でした」と題して、キャスパのオークションレビュー&インプレッションをしていきたいと思います。
・Rolling Dub Trioとは?
『Rolling Dub Trio』は2007年にスタートした東京・浅草発のシューズブランド。すべて職人たちによる手作りで、靴のデザインから製造まで一貫して行われています。オーナー・デザイナー徳永勝也氏の「履き手を思いやる創意工夫がなければ、素晴らしい靴は生まれない」という考えのもと、クロムエクセルやホースバットなど様々なレザーを巧に使い、職人のプライドとこだわりの魂を靴に宿しています。ブランドを代表するミッドカットブーツCOUPENや、サイドシップブーツCASPERなど他にも様々な名品を生み出し、コアなブーツファンが認める唯一無二のシューズメーカーです。(The Boot Shopのページより引用)
筆者はぜローズと同じくらいローリングダブトリオ(以下ローダブ)のシューズが好みで、ローダブ靴職人の栗山氏が出演しているYoutube “靴のラジオ” をよく視聴しています。今回はローダブのキャスパーを取り上げた動画を貼っておきますが、靴職人の目線で作るこのチャンネルは、ブーツ好きには一見の価値があると思います。
・キャスパーとはどんな靴?
キャスパー(CASPER)の名前は、アニメのお化けのキャラクターに由来。縫い合わせのない一枚の革をクリッピングでくせ付けし、細心の注意を払いながら釣り込み制作をしています。平らな一枚の革をここまで立体的なブーツの形にするのは熟練の職人による高度な技術の賜物です。縫い合わせのない分、また甲が弓なりに立ち上げられている分、履くことで生じるシワが際立ち、他では得られない印象深いエイジングが楽しめます。CASPER は本物志向の強いブーツファンが認めた最初のサイドジップブーツとなりました。(以上 The Boots shopのHPより引用)革は、クロムエクセル・ホースフロントが定番で、別注でホースバットもあります。カラーは、ブラック・ブラウン・バーガンディー、ナチュラル(肌色)の4色展開。
・オークションでキャスパーを落札
前述の通りキャスパーはローダブを代表する人気のブーツ。販売すればすぐ売り切れますし、オークション市場でも値段が上がっています。革はクロムエクセル、ホースフロントがあるのですが、ブラックは定価93,500円に対して、フリマやオークションでは10〜15万円です。ブラック以外のブラウン、バーガンディは少し値段は下がる感じでしょうか。今回ヤフオクで見つけたのはブラウンの27.5cmクロムエクセル。ネット情報を見ているとキャスパーは作りが大きいからワンサイズ小さめを買うべきとの論評がありました。私のベストサイズは27cmなので寧ろ大きいのですが、インソール入れれば履けるだろうと、前向きに考えることに。
オークションは開始価格55,000円で、1週間出品されていました。期限まであと1日でも入札なし、注目☆はわずか18人。これはひよっとすると落とせるのではと期待。オークション終了まで残り1時間でも入札はありません。そしてあと10分というところで、ようやく入札が入ります。そして残り6分切ったところで、私が満を持して56,000円で入札。そして5分、4分、3分・・・これで終わって欲しいと思っていた所で入札が入り、また残り10分に逆戻り。5分切って入札すると残り時間が増えるシステム、本当にやめて欲しいです。私も5分30秒で応戦しましたが、また誰かが4分で入れて振り出しに。このくだりを2回繰り返し、気が付けば77,000円まで価格が上昇していました。予想していたよりは高くなりましたが、腹を括って78,000円で入札。もう誰も入れてくるなーと祈り、時間が経過するのを待ちます。これはもうヤフオク恒例行事ですね。そして4分、3分、2分、1分と世界で一番長い時間が経過していきます。そして30秒、20秒、10秒と誰も入札してきません。そして5秒・・・0秒。「おめでとうございます!落札しました」画面に切り替わりました。そしてついに憧れだったキャスパーを落札することができました。
・ついにキャスパー到着
オークションでの落札から3日後、宅配便でキャスパーが到着。ゼローズの時はサイズが小さくて履けなかった(涙)のですが、今回は大きすぎるかもという緊張感があります。それを解消するために、今回は前もってインソールを注文しておきました。
購入したペダックのカーボンフィルター付きレザー(羊革)インソール↓
早速キャスパーの箱を開封します。やはり私の目に狂いはありませんでした。ブラウンのキャスパーかなりいい感じです。前オーナーが1ヶ月のみ使用したようですが、いい感じにやれた茶色のグラデーションがたまらなく渋いです。ブラックではここまでグラデーションしないので、やはり茶色を選んで正解だったと思われます。
写真ではわかりにくいのですが、この一枚革で作ったキャスパーならではの靴の形、シワの入り方、そしてクロムエクセルの質感。さすがRolling Dub Trio、さすがCASPER、太田胃酸ではないですが、間違いなく ”いい靴です” 。
・キャスパーのインプレ(サイズ感等)
続いて足入れを行っていきます。BiltbuckやLonwolfでは27cmを履いている私ですが、今回は27.5cm。ちょっと大きいかなと思いながらも、用意していたインソールで調整可能です。チャックを開けて足を入れてみると、若干入口は狭いのですが、足は難なくスコンと入り、ジッパーも閉まりました。少し歩いてみるとやはり27.5cm、心持ち大きい気がします。そこでインソールを入れてみると、ジャストサイズに。実はシューズを選ぶ時、大きめを履いた時のトータルバランスが良く見えるのです。履いてみると足の甲からくるぶしにかけてのシワの入り方が、本当にエロくて(その表現が適切)最高ですね。職人さんがキャスパーに一枚革を採用し、ジッパーが取り付けた意味が本当によく分かりました。
一通り履いてみた後、恒例の靴のケアを行いました。馬毛ブラッシング→クリーナーで汚れ落とし→蜜蝋クリームで磨き→馬毛ブラッシング→ポリッシュクリーム+水で磨き→レザーグローブで最終仕上げ。
↓オススメの蜜蝋クリーム
↓革ジャンにも靴にも愛用しているペダックのレザーグローブ
ケアすることによって茶色のグラデーションが際立ち、靴がさらに輝きを増しました!!
靴磨きやケアの詳細は過去投稿をご覧下さい↓
・キャスパーの履き方、エイジング
*履き方
エンジニアブーツに比べて、キャスパーは全体的にスリムな印象です。なので少し細めのジーンズで合わせたくなります。ロールアップして足元を少し見せるのも良いかもしれません。実はキャスパーを手に入れる前から、ネットでキャスパー先輩達の履着こなし方を勉強しておりました。すごく参考になった写真を貼っておきます。インディゴやブラックデニム、チノパンや軍パンなど、パンツの種類を問わずに履けそうなシューズですね。
*エイジング
またキャスパーのエイジングも気になります。今回私が手に入れたのは、茶色のクロムエクセルですが、カラーや革によっても表情の違いが見れそうです。これから茶色のキャスパーを履き込んで、もう一足欲しくなったらブラックのホースも注文したいともう考えています(もう?)。Instagramで惹かれたエイジングの写真(ブラックのホースとクロムエクセル)を貼っておきます。こんな風にエイジングするのかと考えると、履くのがまた楽しみになってきますね。
・最後に(キャスパーを買ってみて思うこと)
「Rolling Dub Trioのキャスパーはやっぱり最高だった」と評した今回の投稿は如何だったでしょうか?ゼローズではサイズで失敗しただけに少し慎重になっていましたが、今回のキャスパーで取り返してお釣りが出るくらい、満足しています。そしてこの靴を手にしてみると、キャスパーがこのフォルムやシワを出すために、職人さんが試行錯誤して作った事がよく理解できました。これぞローダブのオーナー徳永さんが言う、「履き手を思いやる創意工夫によって、素晴らしい靴は生まれた」結果だと思います。本当にあっぱれな靴を提供してくれたRolling Dob Trioに感謝して、キャスパーを履いていきたいですね。勿体なさ過ぎてキャスパーでバイクはしばらく乗れないですが、しっかりケアしながらエイジング楽しんでいこうと思っています。
結論:Rolling Dub Trioのキャスパーはやっぱりいい靴でした!!
これを読んでくれたレザーラバーの皆様、レザーは欲しいと思った時が買い時です。これからもどんどん革の値段は上がるので、迷っている暇はありませんよ(素)。
合わせて読んで欲しい投稿↓(そう言えば過去にキャスパー少し紹介していました)
ピンバック:ネオクラシックバイクに合うエンジニアブーツ7選 - Imported motorcycle Lovers
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